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窓を大きく開けて、光と風を取り入れよう

2013年10月16日 | コンサルティング

いつの日か、自分で家を建てる日が来たら、できるだけ開口部をたくさん作り、風通しが良い「光と風」の家にしたいと思っていました。 

そして、家を建てることが現実になった時、様々な制約がありましたが、可能な限り窓や開口部を多くしました。

窓は、ご存知のとおり採光や通風の目的で壁や屋根にあけた開口部のことで、デザインを重視した「出窓」や用途を重視した「のぞき窓」があります。他に壁を通して風景を見るという、一石二鳥の窓もあります。

先日お邪魔したお宅には居間に大きな窓があり、座るとちょうど目線の先に隣のお寺の庭を見ることができました。

まさに借景です。木の葉が落ちるたびに借景が刻々と変わりゆく様は、どんなに素晴らしい絵画であったとしてもかなわないだろうと思うくらいで移り変わる景色が実に贅沢で、潤いがありました。

窓といえば、特に印象に残っているのが以前訪れた京都の源光庵の「悟りの窓」と「迷いの窓」です。天井板は伏見桃山城から移築されたものだそうですが、1600年に徳川家の家臣 鳥居元忠らが石田三成に攻め込まれ、その時残った380人近くの兵士とともに自害した時の血痕が残っています。供養のために京都にある5か所の寺の天井板に使われているのだそうです。

ところで、源光庵を有名にしているのは「悟りの窓(丸窓)」と「迷いの窓(角窓)」があるからです。悟りの窓は丸く、大宇宙を表現していて、一方の迷いの窓は四苦八苦を表現しているとのことです。生々しい血天井と窓の取り合わせは、その対比が興味深く、また恐ろしいとも感じました。

建物にいろいろな窓があるように、人の生き方にもそれぞれの「窓」があるように感じます。

大きい窓を持っている人とそうでない人、窓を大きく開けていている人と閉めている人、さらに窓から外をしっかり観察している人と、シャッターを下ろしてしまっている人。

コミュニケーションの研修ではお馴染みの、「ジョハリの窓」というものがあります。これは、人は皆4つの窓を持っていて、その一つである自他ともに公開している窓が大きいほど、コミュニケーションが円滑に進められるというものです。自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案されたモデルです。

確かに、人はそれぞれたくさんの窓を持てると良い。それぞれの窓を開け放てば視界が広がるでしょうし、新しい風も取り入れることができます。

そんなことを台風一過の今日の日差しを見て、ふと思いました。是非大きな窓を持とう、そして風と光をたっぷり取り入れよう。

(写真はWikipediaより)

(人材育成社)