ひなまつりの日に作ったフラワーアレンジメントです。
年度末が近く忙しい日々を過ごしていました。やっと少しほっとしているところです。
最近見た美術展や映画をメモしておきます。
■ ジャクソン・ポロック展 http://pollock100.com/
代表作のペンキを垂らして作った作品に至るまでの過程が見られて興味深かったです。
44歳で急逝しましたが、死に近い頃の作品には、これまでの制作を打ち破ろうとする試みを必死に
していた苦悩が濃厚に感じられて、見ていて苦しくなってしまいました。
それにしてもテヘラン美術館から貸し出された大作「インディアンレッドの地の壁画」からは、ものすごい
勢いが感じられました。ビデオ上映で、制作の実際の様子が見られたり、アトリエを再現してあったり
とても見ごたえのあるいい美術展でした。
■ 松井冬子展 http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2011/matsuifuyuko/
美しさだけではないもの、例えばきれいな少女もその皮の下には骨があり、内臓があり、、、。
人とコミュニケーションする中でのすれ違った思い、その思いが自分の中でドロドロしているうちに
ふくれあがって何か化け物のような得体のしれないものに変貌していく、、、というような
狂気とか、ダークなものから目をそらさずにあえてじっと見つめて向かい合うことから
生まれてきたような作品だと思いました。それらを突き詰めているので、見ながら気持ち悪くなる
ような感覚、、、。いっしょに見に行った友人は「気持ち悪い」というのは全くなかったそうで、
人によって感じ方が全く違うもんです。
たまたま行った日に、作者ご本人の公開あいさつとサイン会が行われていて、実際に拝見する
ことができました。すてきな方でしたね!
■映画 ものすごくうるさくてありえないほど近い http://wwws.warnerbros.co.jp/extremelyloudandincrediblyclose/index.html#/home
タイトルが長いので、窓口でチケットを買う時に困りました。911テロを題材にしていて、その時
のことを思い出すようなシーンもあるので、ちょっと苦しくなったりもします。
主人公の少年はアスペルガーの疑いがあって、検査結果は「不確定」。きっとそんな個性を父親は
心配していろんな遊びや冒険を少年にしかけていますが、、、。突然の911テロで亡くなってしまう。
悲しみの中、父親のクローゼットで一本のカギを見つけた少年は、そのカギに合う鍵穴を見つける
旅に出ます。一体どうなるんだろう?そんなのは無理だろう、と思いながらもストーリーが展開して
いきます。よくできていますね。
■ 映画 鬼に訊け http://www.oninikike.com/
宮大工 西岡常一の遺言
なんといっても宮大工の仕事のクローズアップ画像がすごかった。やりがんなやちょうなを
使って木を削りだしていく時の音、、、、。土を耕すみたいに足元にちょうなを振り下ろしているのに、
正確に木を削っていく技術。すごいです。1000年もつ寺社建築を作るためには、1000年の樹齢
の木が必要。でも、悲しいことにもう日本にはそういう木がありません。1000年のものを育む力
がなくなってしまったのでしょう。だから薬師寺の回廊を建造するにあたっては、台湾の山に木を
買い出しに行ったのです。木の癖を知り、その癖に合わせて建築に使う。適材適所とはまさに
このことだと感心しました。世界最古の木造建築と謳われている法隆寺でさえも、大改修の時、
一部に鉄骨を取り入れたということを知ってショックを受けました。棟梁は最後まで鉄骨を入れるのに
反対したそうですが、、、。
映画「こんばんは」のカメラマン川越道彦さんおすすめの映画でさっそく見ました。
ちょうど月末に奈良へ行く予定なので、寺社建築をじっくり見てこようと思います!