
先月の23日に、ジョルジュ・ムスタキさんが亡くなりました。
ジョルジュ・ムスタキさんは、フランスのシンガーソングライター。
http://www.creatweb.com/moustaki/
もう20年以上も前の話ですが、私はフランスに1年間美術の勉強に
行っていました。

その時、ふらっと入った店で買ったCDがジョルジュ・ムスタキでした。
ジャケットが気に入って買ったのです。でも聞いてみたら曲も全部
すばらしかった。
そのアルバムの中で特にお気に入りだったのが、「三月の雨」の
フランス語バージョン。ムスタキの曲を初めに聞いて、それから
オリジナルのトム・ジョビンのポルトガル語「三月の雨」を
聞きました。
この曲をいつか自分で歌いたいと思い続けて、10年後くらいに
ボサノヴァを習い始めました。
ジョルジュ・ムスタキさんには忘れられない思い出があります。
私がパリにいた時、信じられない話ですが、セーヌ川に浮かぶ
サン・ルイ島に住んでいました。サン・ルイ島は、高級住宅地で
たくさんの芸能人や有名人が住んでいます。
今はどうかわかりませんが、岸恵子もその時住んでいました。
なぜ私がそんなところに住めたのかというと、たまたま探し当てた
女子寮がサン・ルイ島にあったというわけなのです。
インターナショナルな女子寮で、半分がフランス人、残りの半分が
世界中あちこちから来た16歳から24歳までの女子が100人以上
住んでいたと思います。
その女子寮で仲良くなった韓国人にスッキョンという女子がいました。
ある日、彼女がとても興奮してやってきて話しました。
「さっき、何人かでジョルジュ・ムスタキのお家に遊びに行ってきた!」と。
道でばったりあって、あいさつしたら「遊びにおいで」って言ってくれたと。
「彼のおひげはとってもやわらかかった。」と言ってました。
(親しくなるとあいさつする時にキスをするので、、、)
なぜ私はその場にいなかったのだろう!!とすごく悔みました。
それから何度このCDを聞いただろう。
どれだけあなたの歌になぐさめられたことか。
もうあなたはこの世にいないのですね。
ジョルジュ・ムスタキさん、ありがとう。