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さくらんぼ

 塾バスで週に3回ほど通る道筋に、毎年この時期になるとつつじが見事に咲き誇る場所がある。企業団地と呼ばれる地域で、広大な敷地にいくつかの会社が工場を集めているところだが、その会社の周囲や土手面に赤やピンクや白のつつじが、見る者みなに感嘆の溜息を漏らさせるほどの見事さで咲き乱れている。毎年その写真をこのブログに載せたいとは思っていたものの、どういうわけかタイミングが合わず今まで載せることができなかった。その無念さを晴らすため、今年こそは!と少し前から意気込んでいた。だが、生来の迂闊さでデジカメを持っていくのを忘れてばかりで、仕方なく携帯のカメラで撮った写真を載せておく。

 

 妻もここのつつじの見事さは知っていて、私がその話をした時、「今年はつつじがどこでもきれいらしいね」と言っていた。どこで仕入れた知識なのかは知らないが、確かに今年はバスでどこを走っても、つつじの花が目に付く。こんなにつつじって植えられていたっけ、と驚いてしまうほどだ。そう言えば少し前に我が家の庭にもつつじが咲いていた。今はもう散ってしまったが、きれいだった。

 

 などと妻とつつじの話をしていたところに父が戻ってきて、「車庫の横の八重桜にさくらんぼが生っているぞ」と特ダネを掴んだ記者のような顔をして教えてくれた。「ほんとう?」と言いいながら急いで見に行ったところ、確かにたくさんの実が生っていた。

 

 植えてからもう20年以上経つが、さくらんぼが生っているのに気づいたのは初めてだ。早速妻が手を伸ばして、赤く熟しかけた実をひとつ捥いで食べたが、「う~ん」と唸っただけなので、食べるにはまだ早いのかもしれない。枝をじっと見ると結構虫がたかっていたので、どちらがいいタイミングで美味しい実をゲットできるか、虫との一騎打ちになりそうだ。
 そんな思いで家に戻ってきたところ、庭先の鉢を見てちょっと驚いた。「シンビジュウムが咲いている!!」


 たった一輪だけだが、たぶん今年はこれだけしか咲かないだろう。どうせなら、母の命日に合わせてもう一日早く咲けばよかったのに・・。


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