goo

快気祝い?

 日曜日の朝、起きても歯が痛くない。確か寝る前に痛み止めを飲んだはずだからそれがまだ効いているのかな、とも思ったが、久しぶりにさわやかな朝を迎えられて嬉しかった。この調子でいければ、抜歯した痛みは終息したと思ってもいいのかなと思い、もう痛み止めは飲まずにおこうと決めた。中間試験も近づいてきたため、補習を10時から行わなければならない。途中で痛くなり始めたら躊躇わず痛み止めを飲むことにして授業に臨んだのだが、一向に痛みが襲ってこない。これなら授業が終わったあとビールを飲んでもかまわないな、と授業の途中からワクワクし始めた。何といっても水・木・金・土と4晩もビールを飲んでいない。こんなことは、7年ほど前に自宅の階段から誤って転げ落ちて肋骨を3本折り、しばらく呻吟して以来なかったことなので、久しぶりに飲むビールがどんな酔いをもたらすのか想像すらできなかった。土曜の夜にビールを飲まずに寝て、翌日曜の夕方に飲み始めるとひどく酔いが回るのを何度も体験しているだけに、4日も間を空ければ一口飲んだ瞬間に目くるめく快感を味わえるのではないか、などとひそかに期待した。
 ならば、いつも飲む「一番搾り」で酔うのも少しもったいないのではないか、いつもと違うビールを飲んで久しぶりの酔いを楽しんでもいいではないか、などと思いついたので、塾が終わると早速買いに行った。

 

 今まで一度も飲んだことのないドイツビール「ERDINGER」を買ってみた。泡が豊かでフルーティーな味がするなどとビンの裏側には書いてあったが、確かにそんな味わいはした。小瓶で1本500円近くしたが、果たしてそれだけの価値があったかどうか・・、難しいところだ。一口飲んだ妻は美味しいと言ったが、私にはさほどのうまさは感じられなかった、ちょっと残念。このビールを飲む前には、体中にアルコールが行き渡って爽やかな酔いが駆け巡ったりするのかな・・、などと勝手な思い込みをしていた。しかし、いつもどおりの長年連れ添ってきた酔いしか訪れてこなかった。最初の一杯で最高に気持ちよくなろうと、ちょっとばかりはりこんだのに、期待に反していくら飲んでも大して気持ちよくはなれなかった。


 やはり日本のビールのほうが私には合っているのか、と思って、ドイツビールと一緒に買い込んできた、少々値段が高めのビールを何本か飲んでみた。久しぶりの現場復帰で大役を任されたような気分になるが、自分の味覚にうそはつけない。一番に飲んだのはAsahi の「プレミアム 熟撰」。しかし、一口飲んで驚いてしまった。まるで水を飲んでいるようだ・・。どうしてこんなビールを高い値段で売っていて恥じないのか、Asahi の人に聞いてみたい気がした。次は、Suntory の「プレミアムモルツ」を飲んでみた。これは量販店で一箱買ってきたものだが、売れ残り商品なのか、値上げの続くほかの商品と比べて一ダース500円近くも安かったので、思わず買ってしまった。味のほうは可もなく不可もない、といった程度だが、それでもAsahiの製品よりはずっとましだった。三本目のYEBISU の「ザ・ホップ」は何も言うまでもない定番の美味しさで、上の三本の中では間違いなく一番美味しかった。
 
 などとビールの品定めをするつもりなどまるでなかったが、いつの間にかちょっと値段の高いビールの品評会になってしまった。そんなことよりも、やっと歯痛が治まりかけた喜びを表したかったのだが、うまくいかなかった・・、残念。
コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする