goo

本当にイヤだ!!

 6月からさらにガソリンが10円程度値上がりするようだ。これでレギュラー1ℓあたり170円を越えるようになる・・。もう溜息しか出ない。暫定税率がかけられなかった4月のガソリンスタンドからの請求書は、「本当にこれだけ?」と思わず言ってしまったほど安かった。もちろん暖かくなって、石油ストーブ用の灯油を買う必要がなくなったこともあるが、それでもやはりガソリンで1ℓ25円安いというのはかなりの恩恵だった。一般家庭ではさほどでもなかったかもしれないが、自動車がなくては仕事ができない事業所などでは、安いガソリンの有難さを噛み締めたことだろう。それなのに無慈悲な政府与党は、自分たちの既得権益を守らんがために暫定税率を強行に復活させてしまった・・・、などと今更繰り返したところで腹が立つだけだからやめよう。
 しかし、今の原油高はどう考えてもおかしい。産油国からの原油供給は安定しているというから、かつてのオイルショックのように原油不足が懸念されての高騰ではなさそうだ。いくら経済音痴の私でも、ここまで高騰し続けるとその原因らしきものを探らずにはいられない。以下に私なりに調べ、解釈した原油高の構造を示してみたいと思う。

 中国をはじめとした新興国や米国の需要増加により、原油価格が上昇したという見方もあったが、今ではサブプライムローン問題で行き場のなくなった投機マネーが流れ込んだという説がもっぱらだ。
 「サブプライムローン(アメリカの低所得者向け住宅ローン)問題の焦げ付きで、大手金融機関はサブプライムローン関連商品から撤退した。もともと高金利と格付け会社の過大評価によって投機の対象となってサブプライムローンが急速に破綻し始めると、金融機関はこぞって資金を引き上げた。しかし、顧客から預かったお金を遊ばせておくわけにもいかず、今稼ぎやすい市場である石油市場に投資資金を投入したため、石油市場で買い注文が増え、原油価格が高騰した」
などと簡単にまとめるのは無謀であろうが、原油高の大まかな仕組みは大体こんな感じだろう。
 アメリカの石油先物取引市場で、原油が1バレル当たり130ドルを越えたと新聞で報道されていたが、先物取引なるものの仕組みがよく分からない私には、ただただPCの画面の数字を個人の思惑、利益のために操作しているだけのようにしか思えない。政府が発表した'07版エネルギー白書では現状の原油価格について「50-60ドルが需給バランスで決まり、それ以外が投機・投資マネーの流入や地政学リスクに起因する」と指摘しているようだ。でも、どうしてそこまで分かっているのなら、何か対策を講じようとしないのか。もちろん日本一国で有効な手立てを打てるはずもない。世界各国が一致団結して問題にあたらなければ、何の解決にもならないだろう。それなのに、現今では各国が有効な対策を何も打ち出していないように思える。なぜだろう?何も考え付かないのか?それとも、原油高で大儲けをしている一部の人たち(必ずいるに決まっている)に遠慮でもしているのだろうか。私には、それが不思議でたまらない。
 日本で株取引の操作で巨大な富を得た一部勢力が司法の場で裁かれたのは、まだまだ記憶に新しい。そうした錬金術に長けた、もっと巨大な勢力が石油市場を席巻して、今のガソリン価格の高騰をもたらしているのだろうか。そんなわずかな人々がゲーム感覚で世界経済を牛耳っているとしたなら、憤りを通り越して悲しみすら湧いてくる。お金さえ儲かれば何をやってもいいというのか・・。
 
 私は、6月の値上げを知って以来、今月中に自動車のガソリンを満タンにしておこうと、少しでも安いスタンドを探して給油し始めている。深夜12時過ぎに行くと2円割引があるセルフスタンドで、塾が終わって疲れた体を引きずって給油していると、無性に惨めな気持ちになる。こんな努力をしても、すぐにまた値上げされてしまえば虚しさを感じるだけだ。それでも、バスを動かさねばならないし、そのためにはどんなに高いガソリンでも買わなくちゃいけない。ひょっとしたら、今年中に1ℓ200円を越えるとの観測もあるようだが、もしそうなったらいったいどうすればいいのか。
 考えれば考えるほどイヤになる話だ・・。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする