山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

日本は独裁国家?

2011-08-26 | 政治・経済・社会

 リビアのカダフィ大佐は、かつて「多数派が少数派を数の論理で抑え込むことこそが独裁だ。」と議会制民主主義を批判したそうです。

 ここで日本の選挙制度を眺めてみます。2009年の衆議院議員選挙で第一党となった民主の得票率と獲得議席は、小選挙区では得票率47%に対して獲得議席74%、比例代表では得票率42%に対して48%でした。得票率は何れも50%に満たないのに衆議院での獲得議席は64%となっております。

 50%未満の支持で64%の多数派を形成できたことになります。この現実を良く考えたら、恐ろしいことですよね。参議院の選挙制度が異なるので、直に出来るものではありませんが、やろうと思えば独裁国家となる可能性もなきにしもあらずです。

 現状では首相が1年程で交代するので、いくら多数派が多くてもその危険性は低いのですが、異常に高い国民の支持を背景に独裁者が誕生しないとも限りません。

 カダフィ大佐との決定的違いは、国民が国政選挙で「ノー」を突きつけることが出来る点にあります。しかし、このような権利は天から与えられたもので無く、国民の幾多の犠牲があって獲得できたものであることを銘記しておかなければならないと思います。何の努力もせずに未来永劫続くものと考えてはいけません。