やまめの庭つくり

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鎌倉のレストラン

2015-08-20 | 造園
さっきまで夜中だというのにベランダでツクツクホウシが鳴いていました.
ゆっくりと夏が終わろうとしているんだなぁ・・・




今日は鎌倉のフレンチレストラン,古我邸のお庭について紹介します.


門を入って緩やかな坂を登ると,レストランに到着します.


ちょうど芝刈りしたばかりで,さっぱりした広場yellow19



建物の左側から裏に,メインの庭園が展開するのですが,ここからは全く庭の存在に気づくことができません.

更に近づくと,ガーデンカフェがあり,小さな池を中心とした野趣溢れる庭園に到着です.

カフェに座って爽やかな海風に吹かれつつ緑に浸るのもいいですし,立つ位置で景色が変わるので,色々な発見をしながら少し歩き回るのも楽しいと思います.

運が良ければギンヤンマやクロアゲハ,小鳥などにも会えたりします.



鬱蒼とした緑・・・色々な種類がギュッと詰まりながら勢力争いを押し広げていますね・・・





4月にオープンしたレストランで,お庭の植栽は3~5月にかけて主に行われましたが,訪れる人々は,何故かずっと以前からこんな感じ・・・・だったような錯覚に陥ってしまうようです.

そして,その自然らしさ故,全くメンテナンスもしていないのにきれいな緑だな~と思う人もいると聞いたことがあります.

でも,こんなに緑があると,日本ではすぐにジャングルになってしまいますね.



例えば鎌倉独特のこの白と茶色の岩肌の崖.

師匠曰く,「この特徴ある地元の景色の面白さを見せなきゃ」ということで,蔓延るシダやドクダミ達を整理して崖の岩肌を露出しました.

崖の中程の高さ,左端にはノシランの大株.
今白い花が咲いていますが,くっきり目立つようになりました.

下の写真は約2ヶ月前.



上下の写真でbefore,afterを比べると,植物がわんさか繁って崖を隠していることがわかります.

たくさんある緑.
植物の生命力や美しさを見せるところと,逆に間引くことで岩や崖等の地形,植物のシルエットを際だたせるところを作ることで,景色に緩急が生まれ,変化が生じて,より庭の魅力が伝わるようになりますね.