金沢の観光スポットレポート(No.1766)
◇兼六園の梅林2020-5 ブンゴ、ヤエハクバイ、ケンキョウ、ヤバイ
〇梅林の歴史
兼六園の梅林は、藩政時代には竹沢御殿や馬場などがあった跡で、明治には長谷川準也の屋敷となった。戦後は兼六園広場として野外催事に使用され、その後金沢大学が城内に移ってからは、昭和43年(1968)明治百年記念事業として「兼六園梅林」が造営された。ところが、長年の放置と踏圧された荒地に植えられた梅株は育ちが悪く、昭和48年(1973)改めて樹間に深溝を掘り、堆肥を補い、高く盛土して勢いを再生させた。
開園時には太宰府天満宮、防府天満宮、北野天満宮、道明寺天満宮、湯島天神、偕楽園、七塚町、兼六園観光協会などより、白梅13種・160本、紅梅13種120本が寄贈され、昭和50年(1975)ロータリークラブより白梅25本が寄贈された。
17)ブンゴ(豊後)
豊後性、実梅、一重、大輪。萼は反り、樹勢は強く果実は大。豊後は「杏」との自然交雑で誕生した珍しい品種。豊後梅は、その名の示すように豊後(大分県)に発祥し、古くから豊後の名産として知られていました。徳川初期の天和元年(1681)に出た水野元勝の「花壇綱目」にその名が見られ、当時から相当広く世に知られていたと考えられる。梅林に5本ある。
■写真はブンゴ
18)ヤエハクバイ(八重白梅)
野梅性、実梅、中輪。随身坂料金所手前(金沢神社左横)にあり、2本ある。
■写真はヤエハクバイ
19)ケンキョウ(見驚)
野梅性、花梅、八重、大輪、吹きかけ絞り。花が大輪なので“見て驚いた”ことから命名。樹勢が強く庭木向き。梅林に1本のみ。
■写真はケンキョウ
20)ヤバイ(野梅)
実梅、一重、中輪、果実は丸く萼は濃紅。野梅から変化した原種に近い梅。中国から渡来した梅の子孫と言われる。枝は細く、花も葉も比較的小さい。花や葉も小ぶりだが、とてもよい香りがする。梅林に1本のみ。
■写真はヤバイ
21)タンコウ(淡紅)
■写真は淡紅
◇兼六園の梅林2020-4 マヤコウ、リョクガクシダレ、ヤエハクバイ、ギョクエイ
◇兼六園の梅林2020-3 オウシュク、ベニシダレ、ミチシルベ、カゴシマベニ
◇兼六園の梅林2020-2 アオジク、シロカガ、コウメ、リョクガク
◇兼六園の梅林2020-1トウジウメ、ヤエカンコウ、ヒノツカサ、ヤエトウバイ
(つづく)