東山魁夷 萬緑新
本領を生かす
完全無欠をのぞむのは、人間の一つの理想でもあり、またねがいでもある。
だからおたがいにそれを求め合うのもやむを得ないけれども、求めてもなお求め得られぬままに、
知らず知らずのうちに、他をも苦しめ、みずからも悩むことがしばしばある。
だがしかし、人間に完全無欠ということが本来あるのであろうか。
松の木に桜の花を求めるのはムリ。
牛に馬のいななきを求めるのもムリ。
松は松、桜は桜。
牛は牛であり馬は馬である。
つまりこの大自然はすべて、個々には完全無欠でなくとも、それぞれの適性のなかで本領を生かし、
たがいに与え与えられつつ、大きな調和の中に美と豊かさを生み出しているのである。
人もまた同じ。
おたがいにそれぞれに完全無欠でなくとも、それぞれの適性の中で、精一杯その本領を生かすことを心がければ、
大きな調和のもとに自他ともの幸福が生み出されてくる。
この素直な理解があれば、おのずから謙虚な気持ちも生まれてくるし、人をゆるす心も生まれてくる。
そして、たがいに足らざるを補い合うという協力の姿も生まれてくるであろう。
男は男、女は女。
牛はモ―で馬はヒヒン。
繁栄の原理はきわめて素直である。
松下幸之助著 「道を開く」より
我が家の夕食の献立
豚しゃぶと香味野菜のポン酢和え
<材料>
豚肉(しゃぶしゃぶ用)・・・・・・・・・・・250g
青じそ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10枚
みょうが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2個
大根おろし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1カップ
青ねぎ(小口切り)・・・・・・・・・・・・・・大匙4
A だし、ゆずのしぼり汁又は酢・・・・・・・各大匙2
しょう油・・・・・・・・・・・・・・・・大匙4
☆ Aは市販のポン酢で十分美味しいです。
私は、ミツカンの味ポンをいつも利用しています。
<作り方>
① 青じそとみょうがはそれぞれ細切りにして水にさらし、水気を切ります。
② 鍋に水を入れて火にかけ、80℃になったら豚肉を1枚ずつ広げて入れ、肉の色が変わったら手早く冷水に取って、水気を切ります。
③ ①の香味野菜と②の豚肉を合わせて器に盛りつけます。水気を切った大根おろしをのせて青ねぎの小口切りを散らし、よく混ぜたAをかけます。
いり鶏
<材料>
鶏もも肉・・・・・・・・・・・・・・ 200g
A しょう油 ・・・・・・・・・・大匙1
みりん・・・・・・・・・・・・大匙1
干し椎茸・・・・・・・・・・・・・・4個
ごぼう・・・・・・・・・・・・・・・・1/2本
人参(小)・・・・・・・・・・・・・・1本(100g)
水煮たけのこ・・・・・・・・・・・100g
こんにゃく・・・・・・・・・・・・・・1/2枚
れんこん(小)・・・・・・・・・・・1節
きぬさや・・・・・・・・・・・・・・・30g
だし・・・・・・・・・・・・・・・・1.5カップ
B 酒・・・・・・・・・・・・・・ 大匙3
砂糖・・・・・・・・・・・・・ 大匙2
しょう油・・・・・・・・・・・ 大匙2
サラダ油 大匙1.5
<作り方>
① 鶏肉は、広げて余分な皮や脂肪を取り除き、一口大のそぎ切りにします。干し椎茸も、戻してそぎ切りにします。
② ごぼうは包丁の背でこすって皮をこそげ、にんじん、れんこんは皮をむき、それぞれ一口大に切ります。
ごぼうは切ったら水にさらし、れんこんは酢水にさらします。
たけのこは乱切にします。こんにゃくはスプーンで一口大にちぎります。
③ たっぷりの湯を沸かし、絹さやをゆでて水にとり、そこにごぼう、にんじん の順に入れ、下ゆでします。
こんにゃく、タケノコは別の鍋で、水から入れて下ゆでます。
④ 鍋にサラダ油大匙1/2を熱し、鶏肉を炒めて更にとり出し、Aを振りかけて下味を付けます。
⑤ 鍋に残りのサラダ油を足し、ごぼう、人参、たけのこ、こんにゃく、しいたけ、れんこんの順に加えて炒め、 だしを加え煮たったら、アクをとり、Bを加えて中火で落とし蓋をして20分煮ます。
⑤ 鶏肉を汁ごと加え、全体をいり付けながら3~5分煮、絹さやを加え混ぜて出来上がりです。
☆ 鶏肉の汁は入れると、味にコクが出ますが、入れないと、きれいな仕上がりになります。
焼きなすのたたきオクラソースかけ
<材料>
なす・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3個
オクラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3本
しょうがのすりおろし・・・・・・・・・1/2かけ分
かつお節。しょう油・・・・・・・・・適量
<作り方>
① 焼き網を十分に熱して、なすを丸ごと焼きます。まな板に載せて皮をむきます。
② オクラはヘタを取って、粘りが出るまで細かくたたきます。
③ ①のなすを食べやすい大きさに切り、器に盛ります。
④ ②のたたきオクラをなすの上にたっぷりのせ、おろししょうが、かつお節をのせしょう油を落としていただきます。
揚げ出し豆腐
<材料>(4人分)
木綿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2丁
しし唐 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8本
片栗粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適宜
A
だし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/2カップ
しょう油・・・・・・・・・・・・・・・・1/2カップ
みりん ・・・・・・・・・・・・・・・・1/2カップ
大根おろし ・・・・・・・・・・・・・・・・1カップ
しょうが(すりおろす)・・・・・・・・・・大匙1
長ねぎ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/2本
<作り方>
① 豆腐は半分に切って平らなザルに並べ、15分ほど置いて水切りをします。
② しし唐は、包丁のさきで切り込みを入れておきます。
③ 揚げ油を鍋に入れて中火にかけます。
④ 揚げ油が160℃になったら、②のしし唐をいれて色よく揚げ、油を切ります。
⑤ 揚げ油が170℃~180℃になったなら、①の豆腐の表面全体に片栗粉を付けて入れます。衣の表面が、薄いきつね色のなり、プクっと膨らんできたら、手早く引き上げて、油を切ります。
* 片栗粉をまぶして時間をおくとはがれやすくなるので、まぶしたなら、すぐ揚げ油に入れる。
⑥ だしAを温めて器に入れ、⑤の豆腐を盛り付け、大根おろしと、すりおろしたしょうが、小口切りの長ねぎをあしらい、④のししとうを添えます。
当地は、梅雨明け間近でしょうに、気温が然程上がらず、しのぎやすい日々が続いています。
そのような心地よいお天気に恵まれた中、昨日6回目の抗がん剤治療で、夫は入院しました。
今日の夕食の画像は、その前日のものです。
私が食べた量の三倍くらい、夫のお皿には盛りましたが、いずれの料理も残さず、おいしそうに食べてくれました。
私も、自分で作った料理に満足し、「美味しいわね~」と、旦那さまに語りかけたものの・・・・・・・
頷いてくれるわけでもなく、旦那さまは、いつもと同様のポーカーフェースでした。(笑)
今日の松下幸之助氏の文章のなかに、「男は男、女は女」といった語句がありますね~
確かに同じ人間とはいえ、違う生き物と思えば、理解できない事もあって当然。
夫婦それぞれの本領を発揮して、調和のもとに、幸福を生み出していくなぁ~んて。
何だか夫婦のあり方の悟りを開いた気分です。