今日は前々回に引き続き、友のお話しをさせていただきますね。
私は、夫が転勤族でしたから、転居が多く、その度に新しい環境で生活せざるを得ませんでした。
順応性は割とあったらしく、環境の変化で、心が病む様な事はありませんでしたが・・・・・・
社交的かと言えば、必ずしもそうとは言えません。
今も我が家が大好きなように、若い時も引っ込み思案のところが無きにしも非ずでした。
けれど、子供がいると、自分のそんな傾向に甘えてばかりいられませんもの。
我が子の健やかな成長を願って、私も狭い社会ながら、お付き合いを大切にしました。
そして幸いにも、環境が変わる度に、尊敬できる素晴らしい友人に恵まれてきた私です。
私の友達の性格には、割とよく似た共通点があります。
皆さん、良妻賢母型で、実にしっかりした人達。
とても明るくて行動力があり、思考が常に前向き。
その上、気づかいが細やかな優しい方々ばかりでした。
もう一つ、特筆すべき事は、他人の噂話をほとんどしない、悪口を言わない人達だった、と言う事でしょう。
「類は友を呼ぶ」といいますけれど、私は、チョッとタイプが違いました。
行動力があるとは言えず、おっとり型で、天然ボケのところがとてもある性格でしたから。
恐らく私は、みなさんを頼ってばかりいたようにも。
友に支えられ、教えられ、良き人生を歩む事ができたと言っても過言ではありません。
そう思うと、今更ながら、友人への感謝の気持ちが沸いてきます。
そんな中、私に性格がそっくりな親友もいましたよ。
大学時代の友、やっこちゃんです。
とてもとても懐かしくて・・・・・・
さて、今日は、実はこんなお話しをするつもりではありませんでした。
つい先日、友人と二人で訪ねた、やはり私が敬愛して止まない友のお話しの予定でした。
日頃、いつも私が心の支えと励みにしている方です。
その前置きと思い、書き始めた友人達の事でしたが、年のせいか、友の話しになると、感慨に耽ってばかり・・・・・
ついつい前置きが長くなってしまいます。
数ヶ月前でしたかしら。
私の友人達との交流遍歴については、幾章かにわたってかなり詳しく述べました。
ですから、その事について改めて、再度ここで綴るつもりはありません。
これからお話ししたい二話は、とても重たく且つ感動的な内容です。
改めて、私は本当に素晴らしい友人に恵まれていると感じ、自分の未熟さを思い知らされています。
ただ、私の筆力では、その感動的な内容を、とてもうまく表現する自信がありません。
長文になればなるほど、私の描写のまずさが、清らかで凛とした友人達の姿を汚してしまいそうです。
ですからできるだけ簡潔に述べたいと思うのですが、何だかやはり、長文になってしまいそう・・・・・・
まず最初に、友人と二人で最近訪ねた、Uさんのお話しをさせていただきますね。
彼女は、私より数歳年上ですが、十数年前からパーキンソン病を患っておられます。
今の医学では、難病に指定され、完治は望めない病気のようですね~
お優しいご主人様に見守られ、付き添われ、北里病院に通い、長年治療を続けておられました。
しかし、その治療の効果は十分ではなく、次第に体が不自由になっていかれるのは、お会いする度に一目で分かりました。
でもいつお目にかかっても、元気な頃と、雰囲気は何一つお変わりありません。
周りに細やかな気配りをさりげなくされる、温かな優しいお人柄。
ユーモアをとぼけた味でおっしゃる、気さくな明るいご性格。
私が惹かれてやまない彼女の麗しい人格は、先週、介護付き老人ホームでお会いした時も、全く同様でした。
私は、どんなに安心した事でしょう。
とてもお元気そうでしたから。
実は彼女は、去年の秋に、ご主人様を突然亡くされたのです。
私は、ご主人様には、数度お目にかかった事があります。
風格と品格を備えられ、優しさが匂い漂うようお方でした。
学会に出席のため出張した先のホテルで、心筋梗塞で倒れられたのです。
同僚が気が付いた時にはすでに、息を引き取っておられたとのこと。
ご主人さまの突然の訃報に、奥様の驚きと悲しみは如何ばかりでしたでしょう。
同様に、長年にわたって病弱の奥様を支えてこられたご主人様の無念も如何ばかりでいらした事でしょう。
喪中はがきを頂いた時は、余りの驚愕で、私はしばし呆然としてしまいました。
その後、お母さまの体を心配するお子様達の強い勧めで、介護付き老人ホームに入られたのが、数ヶ月前の事です。
そしてこの度、初めてお見舞いに伺った私達。
そのタイミングを推し量りかねて、少々遅くなりました。
彼女は、先日、当ブログで綴った30年来続く、次女の中学時代のお母様方の集まりのメンバーのお一人です。
その時幹事役だった友人が、その様子を手紙に書き、写真を同封し彼女に送りました。
すると、とてもお元気そうなお返事があり、お見舞いに適切なタイミングと友人が判断してくれました。
私のもとにも、ぜひお会いしたい、とのお便りをいただきました。
筆跡は乱れ、読みづらいほどでしたが、彼女の手紙がたまらなく嬉しくて・・・・・・・
私も精一杯心を込めて、便せんに数枚のお手紙を綴りました。
その時、手下に味気ない白い便せんしか用意がなかったので、紫陽花の絵葉書を一枚、同封しました。
ところが、お訪ねしたホームの彼女のお部屋で、その絵ハガキが思いがけない姿に・・・・・・・
この詳述は、次回に回しますね。
最近、介護付き老人ホームがしきりと宣伝されている世相から、私も、他人事とも思えず、関心を示してきました。
頭金が、4~5千万のホームもざらで、驚き、老後の暮らしのために、こんな多額の費用をかける事に、納得できないものがありました。
常にもやもやとした気持ちで、そのような広告を眺めていた私でしたが、百聞は一見に如かずですね。
実際にお訪ねし、ホームの雰囲気を幾分でも肌で知ることが出来、本当に良かったです。
親しい友人ゆえに、金銭的なお話も具体的に伺え、大変参考になりました。
私は、できれば、自宅で、一生を終わりたい、と強く願っていますが・・・・・・・
こればかりは、私の希望通りになるかどうかなんて、分かりません。
万が一、介護付きホームのお世話になる事もあると仮定し、それなりの貯金を用意しておかなければ、と改めて思った次第です。
この話はさておき、ホームに伺って、一番嬉しかった事は、車椅子ながら、彼女が以前と変わらない雰囲気で、出迎えて下さった事です。
長年の闘病生活の上に、突然のご不幸で、そのご心痛は、いかばかりでしたでしょう。
けれど、私は彼女の口から、愚痴や弱音を耳にしたことがありません。
今回も同様でした。
彼女にお手紙を差し上げた時、あなたの事ですから、ホームでも美しい花を咲かせてお暮らしの事でしょう、と私は書きました。。
実際にお会いすると、その通りの雰囲気でした。
如何なる辛い運命をも素直に受容し、割り切って明るく、その場で精一杯生きようとなさるUさん。
私はそんな彼女に会う度に、どんなに励まされ、勇気を与えてもらっているかわかりません。
さて、次々回は、介護付きホームのお話を、多少詳しくお伝えできれば、と思っています。
ご覧下さいまして有難うございました。
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