これはおもしろい!!--昭和史研究会の方から教えていただいたも
のだが、一日で読んでしまった。
志垣民郎氏は、大正11(1922)年、東京生まれ。本書によれば、「東
京帝国大学法学部卒。1943(S18)年の学徒出陣に召集され、中国戦
線に従軍。復員後、文部省を経て、52(S27)年から内閣総理大臣官
房調査室勤務。第5部、第3部、第1部主幹を歴任。78(S53)年に退
官後は、社団法人国民出版協会会長。千代田管財株式会社(現ALSOK
保険サービス株式会社)社長・会長を務めた」。
ちなみに氏は志垣太郎の伯父さんに当たるという。
本書は、志垣氏がかかわった「内調」四半世紀の記録--氏が書き留め
た日記、メモに基づいて書かれたものだ。
「秘録」となっているが、内調の仕事は知る人ぞ知るものなのかもしれ
ない。--私は寡聞にしてまったく知らなかった。一種の「裏面」史?
<目次>
第一部 回想編1
1.内調発足
2.進歩的文化人攻撃
3.”腹巻事件”
4.緒方竹虎の風圧
5.藤原弘達との二十五年
6.日教組対策
第二部 記録編
7.CIA研修
8.中国核実験後の若泉報告
9.核武装研究「カナマロ会」
10.各界トップの審議員会議
11.木村官房長官と学者
12.政策科学研究会(PSR)
13.委託研究を担った人々
14.京都出張
第三部 回想編2
15.委託費を受けなかった人々
16.一宿一飯組
17.ミスターXの退官
「内閣調査室秘録」解題 岸俊光
『内閣調査室秘録』(文春新書)
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