2月5日(金)、新日本フィル定期演奏会(トパーズ、於すみだト
リフォニーホール)。新日本フィルは、私には11月以来。土曜の
チケットを金曜に振り替えてもらう。
今回も会場前のチラシ配布はなし。なければないでスッキリ??
指揮は、上岡さんのピンチヒッター阪哲朗さん。長年ヨーロッパ
で活躍されてきた方だ。昨年、山形交響楽団と演奏したベートー
ヴェン交響曲第5番「運命」はよかった。
というわけで期待のステージ。モーツァルトにJとRのシュトラ
ウスがからむ、シャレたプログラムだ。
会場に入るとステージには向かって左にコントラバス。右にホル
ン席。弦は対向配置だ。
<プログラム>
1.モーツァルト 交響曲第13番 ヘ長調 K.112
2.J.シュトラウスⅡ ワルツ「芸術家の生涯」 op.316
3.R.シュトラウス
クラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 TrV293
--休憩--
4.J.シュトラウスⅡ ワルツ「南国のバラ」 op.388
5.モーツァルト 交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
指揮:阪哲朗
クラリネット:重松希巳江
ファゴット:河村幹子
コンサートマスター:崔文洙
1.モーツァルト 交響曲第13番 ヘ長調 K.112
オケが入場。コンマス崔さんの入場まで全員が立って待つ。
このステージは、弦楽5部が10型。コントラバスは3丁だ。
阪さんは身軽な指揮。明るめの弦がいい。とくに、第4楽章は、
天才モーツァルトらしい一瞬の表情の変化に惹きつけられた。
2.J.シュトラウスⅡ ワルツ「芸術家の生涯」 op.316
ステージに人数が増えて、弦は14型(コントラバス6)。今度は
指揮棒を持っての指揮。指揮台のうえで左右に重心移動。ゆっ
くりした序奏からワルツへ。ワルツではわずかのアゴーギクが感
じられたが、やや几帳面というか硬かったかしらん。
3.R.シュトラウス
クラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 TrV293
ゾリ用の譜面台が2台搬入される。阪さんは棒なしの指揮。「小
協奏曲」というタイトルだが、それぞれのソロが入るタイミング
が難しそう。しかし苦もなく進んで行く。お二人は「天才」だ。
最後2分ばかりはゾリもオケもものすごい集中力を発揮した。
ところで、R.シュトラウスは、晩年、『メタモルフォーゼン』
(1945)、オーボエ協奏曲(1945)とこの曲(1947)、『4つ
の最後の歌』(1948)などを作曲している。R.シュトラウスの
晩年を研究するとおもしろいかもしれない(もう誰かが研究し
ている?)。
--休憩--
4.J.シュトラウスⅡ ワルツ「南国のバラ」 op.388
阪さんはマスクを取りながらの入場。ステージ袖ではみんなマス
クをしている?
弦は再び14型。ワルツに入るまでがシャレている。accel.、rit.等
々テンポの変化がすばらしい。乗った演奏となっていた。
この曲ではティンパニほかパーカッションが立たされ、阪さんは、
足早にす~っと消えていった。
5.モーツァルト 交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
弦は12型。指揮棒なしの指揮。この「プラハ」はすばらしかった。
(1)重々しい出だしでティンパニが強打する。序奏が終わると一転
して、まことに軽快。デュナーミクのはっきりした演奏だ。阪さ
んはモーツァルトが乗り移ったかのようだ。
(2)弦の響きがすみだトリフォニーにほどよく分離し、ほどよくブ
レンドする。左右の手をたくみに使って、リズムを刻んだり、両
手を広げたり。
(3)この曲は第3楽章でおしまいだ。プレストの激しい動き。もた
れずに前へ前へと進んで行く。下手すると置いて行かれるのでは
ないかしらん(笑)。
演奏が終わると、フルート、オーボエ、ファゴット、ホルン、
・・・・・・と立たせる。最後は全員を立たせて、流れるように退場。
ここでいつもさっさと帰るお客さんがいるが、3分ほどのアゴー
ギクのあるピッツィカート曲のアンコール。
(「J.シュトラウスⅡ/ ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・
ポルカ(Norbert Rubey編曲):ピッツィカート・ポルカ」)
コロナ禍ということもあり、お客さんはやや少なめだったが、楽
しめ、心が温かくなった。
16:57 夕暮れ迫る。
17:03
17:13 救急車の通り道
17:17 あざみ野
18:23
18:29 ちょっと寒そう(笑)。
18:34
18:36
18:36
18:37 チケット振替窓口
18:38
入口で消毒後、チケットは自分でもぎり、プログラムをピックア
ップ。
18:39
18:39
18:40
18:42
18:57 予習中
20:20
21:10 分散退場中
21:12
21:20
21:25 26分発の急行長津田行
21:26 がーらがら
22:23
22:29
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それにしても、この日のプログラムはおもしろいですね。ウィーンの楽壇では、シュトラウスを呼ぶならヨハンだ!リヒャルトが必要ならワーグナーを連れてこい!という伝説があるということです。
ワルター/WPOの演奏は(たしか)聴いたことがありません。探してみます。
宇野功芳さん絶賛のシューリヒトは、私には今ひとつでしょうか?(笑)
The early recordingsと題した9枚組のCDボックスの第1枚目を聴きました
久しぶりに聴くプラハですが、いつものことながらその第1楽章第2主題は
ベートーヴェンのテンペスト・ソナタの終楽章を思い出してしまいます
ぜーったい影響を受けてますよね、シェイクスピアの戯曲よりも、多分
ところで、プラハは英語ではPragueと綴りますが、日本人に不得意な
rとlを間違えてplagueとするとペストのことになってしまいます
コロナ禍の昨今ですから、そんなことも考えたりして
プラハ~テンペスト~(ただの)ペストという三題噺なのでした
ベートーヴェンのテンペスト・ソナタ第3楽章のテーマはプラハ交響曲の主題です。はじめは長調で提示され、次いで短調で再現、テンペストの主題そのものです。この他に、ピアノソナタ第1番第1楽章の主題(曲の冒頭に出てくるもの)は、モーツァルトの交響曲第40番第4楽章の主題そのものです。この主題は運命交響曲第3楽章にも用いられてます。ベートーヴェンは若い頃ほんの少しモーツァルトと接点があったということですが、生涯にわたってモーツァルトの作品に関心を寄せ、研究していたということです。
minorerさまの冒頭、
「名古屋ならぬ「長屋」のkenko先輩に使嗾されて」とありますが、使嗾ではなく、善導とすべきでしょうか。