人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

2/5 新日本フィル第630回定期

2021-02-12 05:00:00 | 音楽

2月5日(金)、新日本フィル定期演奏会(トパーズ、於すみだト
リフォニーホール)。新日本フィルは、私には11月以来。土曜の
チケットを金曜に振り替えてもらう。

今回も会場前のチラシ配布はなし。なければないでスッキリ??

指揮は、上岡さんのピンチヒッター阪哲朗さん。長年ヨーロッパ
で活躍されてきた方だ。昨年、山形交響楽団と演奏したベートー
ヴェン交響曲第5番「運命」はよかった。
というわけで期待のステージ。モーツァルトにJとRのシュトラ
ウスがからむ、シャレたプログラムだ。

会場に入るとステージには向かって左にコントラバス。右にホル
ン席。弦は対向配置だ。

<プログラム>
1.モーツァルト 交響曲第13番 ヘ長調 K.112
2.J.シュトラウスⅡ ワルツ「芸術家の生涯」 op.316
3.R.シュトラウス
 クラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 TrV293
--休憩--
4.J.シュトラウスⅡ ワルツ「南国のバラ」 op.388
5.モーツァルト 交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
指揮:阪哲朗
クラリネット:重松希巳江
ファゴット:河村幹子
コンサートマスター:崔文洙


1.モーツァルト 交響曲第13番 ヘ長調 K.112
オケが入場。コンマス崔さんの入場まで全員が立って待つ。
このステージは、弦楽5部が10型。コントラバスは3丁だ。

阪さんは身軽な指揮。明るめの弦がいい。とくに、第4楽章は、
天才モーツァルトらしい一瞬の表情の変化に惹きつけられた。

2.J.シュトラウスⅡ ワルツ「芸術家の生涯」 op.316
ステージに人数が増えて、弦は14型(コントラバス6)。今度は
指揮棒を持っての指揮。指揮台のうえで左右に重心移動。ゆっ
くりした序奏からワルツへ。ワルツではわずかのアゴーギクが感
じられたが、やや几帳面というか硬かったかしらん。

3.R.シュトラウス
 クラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 TrV293
ゾリ用の譜面台が2台搬入される。阪さんは棒なしの指揮。「小
協奏曲」というタイトルだが、それぞれのソロが入るタイミング
が難しそう。しかし苦もなく進んで行く。お二人は「天才」だ。
最後2分ばかりはゾリもオケもものすごい集中力を発揮した。

ところで、R.シュトラウスは、晩年、『メタモルフォーゼン』
(1945)、オーボエ協奏曲(1945)とこの曲(1947)、『4つ
の最後の歌』(1948)などを作曲している。R.シュトラウスの
晩年を研究するとおもしろいかもしれない(もう誰かが研究し
ている?)。

--休憩--
4.J.シュトラウスⅡ ワルツ「南国のバラ」 op.388
阪さんはマスクを取りながらの入場。ステージ袖ではみんなマス
クをしている?
弦は再び14型。ワルツに入るまでがシャレている。accel.、rit.等
々テンポの変化がすばらしい。乗った演奏となっていた。
この曲ではティンパニほかパーカッションが立たされ、阪さんは、
足早にす~っと消えていった。

5.モーツァルト 交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
弦は12型。指揮棒なしの指揮。この「プラハ」はすばらしかった。
(1)重々しい出だしでティンパニが強打する。序奏が終わると一転
して、まことに軽快。デュナーミクのはっきりした演奏だ。阪さ
んはモーツァルトが乗り移ったかのようだ。
(2)弦の響きがすみだトリフォニーにほどよく分離し、ほどよくブ
レンドする。左右の手をたくみに使って、リズムを刻んだり、両
手を広げたり。
(3)この曲は第3楽章でおしまいだ。プレストの激しい動き。もた
れずに前へ前へと進んで行く。下手すると置いて行かれるのでは
ないかしらん(笑)。

演奏が終わると、フルート、オーボエ、ファゴット、ホルン、
・・・・・・と立たせる。最後は全員を立たせて、流れるように退場。

ここでいつもさっさと帰るお客さんがいるが、3分ほどのアゴー
ギクのあるピッツィカート曲のアンコール。
(「J.シュトラウスⅡ/ ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・
ポルカ(Norbert Rubey編曲):ピッツィカート・ポルカ」)


コロナ禍ということもあり、お客さんはやや少なめだったが、楽
しめ、心が温かくなった。



16:57 夕暮れ迫る。


17:03


17:13 救急車の通り道


17:17 あざみ野


18:23


18:29 ちょっと寒そう(笑)。


18:34


18:36


18:36


18:37 チケット振替窓口


18:38 
入口で消毒後、チケットは自分でもぎり、プログラムをピックア
ップ。


18:39


18:39


18:40


18:42


18:57 予習中


20:20


21:10 分散退場中


21:12


21:20


21:25 26分発の急行長津田行


21:26 がーらがら


22:23


22:29


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6 コメント

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Unknown (kenko@NAGAYA)
2021-02-12 23:56:24
モーツァルトのプラハ交響曲、良いですね。モーツァルトの数ある交響曲の中でもっとも好きな曲です。いつもはブルーノ・ワルターとコロンビア交響楽団のLPレコードで聴きますが、時々奥の棚からワルターとウィーンフィルハーモニーが録音したSPレコードも引っ張り出します。ワルターの演奏は、ドン・ジョバンニのような陰と重厚、駆け抜けるようなぱりっとしたすがすがしさが調和し、重くならず、さりとて意味もなく軽やかにオーケストラをかき鳴らすこともなく、歌がいっぱいの名演と思います。
それにしても、この日のプログラムはおもしろいですね。ウィーンの楽壇では、シュトラウスを呼ぶならヨハンだ!リヒャルトが必要ならワーグナーを連れてこい!という伝説があるということです。
返信する
Unknown (katsura1125)
2021-02-13 06:09:17
kenkoさん、長文コメント有難うございます。
ワルター/WPOの演奏は(たしか)聴いたことがありません。探してみます。
宇野功芳さん絶賛のシューリヒトは、私には今ひとつでしょうか?(笑)
返信する
プラハ~テンペスト~ペスト (minorer)
2021-02-13 19:34:35
名古屋ならぬ「長屋」のkenko先輩に使嗾されてヴァルターの
The early recordingsと題した9枚組のCDボックスの第1枚目を聴きました
久しぶりに聴くプラハですが、いつものことながらその第1楽章第2主題は
ベートーヴェンのテンペスト・ソナタの終楽章を思い出してしまいます
ぜーったい影響を受けてますよね、シェイクスピアの戯曲よりも、多分
ところで、プラハは英語ではPragueと綴りますが、日本人に不得意な
rとlを間違えてplagueとするとペストのことになってしまいます
コロナ禍の昨今ですから、そんなことも考えたりして
プラハ~テンペスト~(ただの)ペストという三題噺なのでした
返信する
Unknown (katsura1125)
2021-02-13 20:39:39
minorerさま、盛り上がるお話(笑)、ありがとうございました!
返信する
Unknown (kenko@NAGAYA)
2021-02-14 01:09:35
今日からNAGOYA改めNAGAYAとします。住まいは4階建て団地、西洋長屋であります。
ベートーヴェンのテンペスト・ソナタ第3楽章のテーマはプラハ交響曲の主題です。はじめは長調で提示され、次いで短調で再現、テンペストの主題そのものです。この他に、ピアノソナタ第1番第1楽章の主題(曲の冒頭に出てくるもの)は、モーツァルトの交響曲第40番第4楽章の主題そのものです。この主題は運命交響曲第3楽章にも用いられてます。ベートーヴェンは若い頃ほんの少しモーツァルトと接点があったということですが、生涯にわたってモーツァルトの作品に関心を寄せ、研究していたということです。
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Unknown (kenko@NAGAYA)
2021-02-14 01:22:22
二伸
minorerさまの冒頭、
「名古屋ならぬ「長屋」のkenko先輩に使嗾されて」とありますが、使嗾ではなく、善導とすべきでしょうか。
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