人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

遠藤周作『ぐうたら人間学』(講談社文庫)★★★★

2010-01-17 06:54:54 | 読書
[今朝の時事放談は、小沢問題で渡部(恒三)さんと片山(善博)さん。片山さん
はまことにリーズナブルだったが、渡部さんは苦しくて気の毒だった。ただ、渡
部さんは、その昔田中角栄問題でTV出演した時は、田中角栄のまったく代弁者
だったが、その時よりはよかったかしらん。「党派」と個人の「独立(自尊)」。]

遠藤周作のユーモアあふれるエッセイ集である。書かれたのは昭和40年代。前半の
「ぐうたら人間学」は「狐狸庵閑話」という名で発表されていた。どこを読んでも
思わず笑ってしまう。

一部をご紹介しよう。
「イザヤ・ベンダサン氏のこと」
  最近のペンネームで一番、秀逸なのはかの有名なイザヤ・ベンダサン氏であろ
 う。ベンダサン氏が何者であるかは未だに確定していないようだが、私はわたし
 なりに一人の日本人を考えている。そして、イザヤ・ベンダサンは筆名であると
 考えている。
  イザヤ・ベンダサンは風雅な愉快な筆名だ。日本のジャーナリストの誰も気づ
 いていないが、これは「いざや、便、出さん」をもじったものだからである。


(注)
 イザヤ・ベンダサンは昭和45(1970)年に発行された『日本人とユダヤ人』(山
 本書店)の著者であるが、実際には山本書店社長の山本七平氏で角川oneテー
 マ21新書では山本七平の名で刊行されている。




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2 コメント

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演奏的演奏論 (wajimase)
2010-01-17 21:20:09
この本で畑中先生は遠藤周作のことを「沈黙」と言う素晴らしい本を書きながら「ぐうたら」とはけしからんと言う意味のことを言われてました。それから読んでないのですが最近「男の一生」という前野将右衛門の本を読み感動しました。やはりキリスト教の話がでました。という訳で最近図書館で見つけては遠藤周作を読んでます。今にして思うと司馬遼太郎のようにエッセイ集で出せば良かったのです。
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時代物 (katsura1125)
2010-01-18 20:04:01
遠藤周作は(意外や?)時代物をいくつか書いているんですね~。--「戦国三部作」といわれているようです。私もそのほかも含めて、遠藤周作をもう何冊か読んでみましょう。
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