クラシック音楽を聴かない人からしばしば受ける質問が「指揮者によって音楽は違
うんですか?」というものがある。詳しく説明しだすと時間が長くなるし、専門的
な評論家でもないのに衒学(げんがく)的ととられるのもいやなので、たいていは
「そうね~、結構」という答えになる。
今回は、ベートーヴェンの「第九」の聴き比べと洒落(シャレ)てみよう。名曲だ
けあって何十枚もの演奏が出ているが、私に2枚だけに絞れといわれれば下記の演
奏になるだろう。
1.フルトヴェングラー/バイロイト祝祭管弦楽団(1951/7/29、ライヴ)
第二次大戦後、バイロイト音楽祭が再開された際の記念碑的な実況録音。この演奏のすば
らしさについては、語りつくされているといっても過言ではない。
第1楽章の出だしから第4楽章の終わりにいたるまで、いかにもフルトヴェングラー的、ロ
マン的な解釈による演奏だ。デュナーミクの大きい、火を吹きそうな演奏といっていいだ
ろう。50年以上にわたってベスト演奏の地位を維持している。
録音が古いので、できればいい装置で再生したいものである。
2.クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団(1957/10~11)
ヴィルヘルム・ビッツ合唱指揮のフィルハーモニア合唱団が魅力の一つである。クレンペ
ラーとフィルハーモニア合唱団は、このほか、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」、バ
ッハ「マタイ受難曲」、ヘンデル「メサイア」、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」の
名演を残している。
少しもこせこせしたところのない、スケールの大きさを味わうことができる。第2楽章は
上記「1」が11分57秒であるのに対して、15分34秒とゆっくりめであるが、リズムはいき
いきとしている。フィナーレはフルトヴェングラーとはまったく違った、どちらかといえ
ばザッハリッヒな、しかし堂々たる演奏。他の演奏とは器が違う。
フルトヴェングラー盤
クレンペラー盤
うんですか?」というものがある。詳しく説明しだすと時間が長くなるし、専門的
な評論家でもないのに衒学(げんがく)的ととられるのもいやなので、たいていは
「そうね~、結構」という答えになる。
今回は、ベートーヴェンの「第九」の聴き比べと洒落(シャレ)てみよう。名曲だ
けあって何十枚もの演奏が出ているが、私に2枚だけに絞れといわれれば下記の演
奏になるだろう。
1.フルトヴェングラー/バイロイト祝祭管弦楽団(1951/7/29、ライヴ)
第二次大戦後、バイロイト音楽祭が再開された際の記念碑的な実況録音。この演奏のすば
らしさについては、語りつくされているといっても過言ではない。
第1楽章の出だしから第4楽章の終わりにいたるまで、いかにもフルトヴェングラー的、ロ
マン的な解釈による演奏だ。デュナーミクの大きい、火を吹きそうな演奏といっていいだ
ろう。50年以上にわたってベスト演奏の地位を維持している。
録音が古いので、できればいい装置で再生したいものである。
2.クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団(1957/10~11)
ヴィルヘルム・ビッツ合唱指揮のフィルハーモニア合唱団が魅力の一つである。クレンペ
ラーとフィルハーモニア合唱団は、このほか、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」、バ
ッハ「マタイ受難曲」、ヘンデル「メサイア」、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」の
名演を残している。
少しもこせこせしたところのない、スケールの大きさを味わうことができる。第2楽章は
上記「1」が11分57秒であるのに対して、15分34秒とゆっくりめであるが、リズムはいき
いきとしている。フィナーレはフルトヴェングラーとはまったく違った、どちらかといえ
ばザッハリッヒな、しかし堂々たる演奏。他の演奏とは器が違う。
フルトヴェングラー盤
クレンペラー盤
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