人生ブンダバー

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張作霖爆殺事件

2024-06-15 05:00:00 | 近現代史

以前に書いたことだが、戦前の昭和史に興味を持ったのは、大学
受験浪人中だ。以来50年、かなりの関連本を読んできた。

読書も尽きないけれど、ぼちぼち「整理」し、まとめておかなけ
ればいけないと思うようになった。--といってもとても論文が
書けるわけではないが(笑)。

「満洲事変」S6/1932(中国側呼称は「九一八事変」)は戦前昭
和史の「大事件」だ。

しかるにそれに先立つ「張作霖爆殺事件」S3/1928も「満洲某重
大事件」と言われた大きな事件(張作霖爆殺事件も満州事変[柳
条湖事件]も日本側の謀略だ)。


張作霖爆殺事件は、
首謀者が関東軍参謀 河本大作大佐(計画立案)

であることが分かっている。

河本大作が昭和29(1954)年の文藝春秋(下記)で「自白」したが、信頼でき
る「状況証拠」で裁判するとしたら、やはり「有罪」だ。


張作霖爆殺事件の真相は、むろん戦後まで分からなかった。


<私の参考文献(張作霖爆殺事件)>西暦は原本初版年
1.森島守人『陰謀・暗殺・軍刀』岩波新書、1950
2.岡田啓介『岡田啓介回顧録』毎日新聞社、1950
3.重光葵『昭和の動乱』中公文庫、1952
4.河本大作「私が張作霖を殺した」文藝春秋1954/12月号
5.遠山茂樹他『昭和史新版』岩波新書、1959
6.日本国際政治学会『太平洋戦争への道1』朝日新聞社、1963
7.島田俊彦『関東軍』中央公論社、1965
8.島田俊彦『満州事変』講談社学術文庫、1966
9.大内力『日本の歴史24』中央公論社、1967
10.『小川平吉関係文書』みすず書房、1973
11.朝日新聞東京裁判記者団『東京裁判』講談社、1983
12.大江志乃夫『張作霖爆殺』中公新書、1989
13.佐藤元英「二つの『日記』が解いた張作霖爆殺事件の謎」中央
 公論、1990/11月号
14.『昭和天皇独白録』文藝春秋、1990/12月号
15.『張学良の昭和史最後の証言』角川文庫、1991
16.半藤一利『歴史探偵昭和史を行く』PHP研究所、1992
17.秦郁彦『昭和史の謎を追う』文芸春秋社、1993
18.猪木正道『軍国日本の興亡』中公新書、1995
19.渡部昇一『かくて昭和史は甦る』PHP研究所、1995
20.北岡伸一『日本の近代5』1999
21.小堀桂一郎『昭和天皇』PHP新書、1999
22.戸部良一『日本陸軍と中国』講談社、1999
23.坂本・秦他『昭和史の論点』文春新書、2000
24.伊藤之雄『日本の歴史22』講談社、2002
25.有馬学『日本の歴史23』講談社、2002
26.半藤一利『昭和史』2003
27.菊池秀明『中国の歴史10』講談社、2005
28.成田龍一『大正デモクラシー』岩波新書、2007
29.加藤陽子『満州事変から日中戦争』岩波新書、2007
30.川島真『近代国家への模索』岩波新書、2010
31.石川禎浩『革命とナショナリズム』岩波新書、2010
32.渡部昇一『決定版・日本史』育鵬社、2011
33.古川隆久『昭和天皇』中公新書、2011
34.川田稔『昭和陸軍全史1』講談社現代新書、2014
35.富永孝子『張学良秘史』角川ソフィア文庫、2014→2017
36.筒井清忠『昭和史講義』ちくま新書、2015
37.筒井清忠『満州事変はなぜ起きたのか』中公選書、2015
38.『昭和天皇実録 第5巻』東京書籍、2016
39.古川隆久『昭和史』2016
40.山内・細谷『日本近現代史講義』中公新書、2019
41.小林道彦『近代日本と軍部』講談社現代新書、2022
42.及川琢英『関東軍』中公新書、2023



2.岡田啓介『岡田啓介回顧録』、3.重光葵『昭和の動乱』


4.『「文藝春秋」に見る昭和史~河本大作「私が張作霖を殺した」』


6.日本国際政治学会『太平洋戦争への道1』


7.島田俊彦『関東軍』


11.朝日新聞東京裁判記者団『東京裁判』
東京裁判で「張作霖爆殺は河本大作が首謀者だ」と「暴露証言」したのは田中隆
吉元陸軍少将である。



半藤一利15.『歴史探偵昭和史をゆく』、24.『昭和史』
一次史料「小川平吉関連文書」を参照している。
「小川平吉関連文書」は一次史料として宝の山?




渡部昇一18.
『かくて昭和史は甦る』、29.『決定版 日本史』

張作霖爆殺事件に言及しているのは29.『決定版 日本史』(18で
は書かれていない)。29には
 「張作霖爆殺事件の首謀者は、関東軍の河本大作大佐」という嘘(p244)
 「ソ連の諜報部が画策したものと断定してもいいと思う。」
と書かれているが、「裏付け」史料による「実証」はされてはい
ない。
全体に「物語」としてはおもしろいかもしれないが・・・・・・。


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