年末に整理した本--新書編その2である。
<講談社現代新書>
東谷 暁『山本七平の思想』(H29/2017)*★×4
山本七平は、学生時代に何冊か読んだので懐かしい。山本七平は、
3代目のクリスチャンだったようだ。「観念」よりも「常識」を大切にした
人だったと言えるのではないかしらん。本書をきっかけに、『一下級
将校の見た帝国陸軍』を購入したが、こちらも本当におもしろい。
イリーナ・メジューエワ『ピアノの名曲」』H29/2017)*★×4
メジューエワはロシア人の女流ピアニストだが、日本を本拠地として
いるという。そんな人がいるとは知らなかった。「ピアノの名曲」が音
楽史的に紹介されており、おもしろい!良書といえるのではないかし
らん。--ベートーヴェン弾きとショパン弾きについてなどなど。
<中公新書>
松岡 完『ベトナム戦争』(H13/2001)★×5
昨年のベトナム訪問を機に読む。ベトナム戦争は1975年4月に終わ
った。今や終戦から43年になる。「六つの目から見た戦争」。おろしろ
い!!
矢野久美子『ハンナ・アーレント』(H16/2014)★×4
ハンナ・アーレント(1906-1975)はユダヤ人(今は「ユダヤ人」とい
う言い方はしない?「ユダヤ系ドイツ人」)の女性。ユダヤ人は勉強
家かしらん。「全体主義の起源」について、深い考察を行う。ハンナ・
アーレントは、いま一種のブームだろうか。
高階秀爾『近代絵画史 増補版』(H29/2017)*★×5
私の父は、美大を受験したことがあるという。画家になりたかったよ
うだが、サラリーマンになって本当によかったと言っていた(笑)。し
かるに私には「絵のセンス」がない。しかし、本書は、「絵画史」の勉
強になる。結局、「絵画史」も「音楽史」も先人を乗り越え、進化して
いくという意味では同じではないかしらん。
大竹文雄『競争社会の歩き方』(H29/2017)*★×4
大竹先生は、経済学者にして阪大社会経済研究所教授。「競争社
会」と「経済学」という問題について、多面的に考察しておりおもしろ
い。ピケティ『21世紀の資本』で考察された、トップ1%の所得はど
のくらいのお金持ちか?--日本では、2012年現在、トップ1%の
所得(年収)は1270万円以上だという。「へ~ッ」という印象だが。
高坂正尭『国際政治 改版』(H29/2017)*★×5
学生時代に読んで、今ひとつおもしろくなかったが、今読むとおもし
ろい。--こういうことがあるものだ。高坂先生は惜しくも62歳で
早逝した。たしか肝臓の病気だったのではないかしらん。
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