6月29日(日)、テレビで「城山三郎」をやっていた。城山三郎は昨年3月に79歳で
亡くなった小説家である。番組は城山三郎ゆかりの人々に対するインタヴューで構
成されていた。
30数年前、出版社(おそらく新潮社であろう。)の編集者の話では、城山に「今度
の本のタイトルは『落日燃ゆ』でどうですか」ときいたところ、城山はしばし沈黙
し「ぼくには(そのタイトルの)意味が分からない」と答えたという。編集者は黙
ってしまった。それから2、3日たって、城山から「あの件だけれど、家内にきいた
ら『落日燃ゆ』でいいって。今までで一番いいんじゃない?といわれたよ」という
電話があった。主婦の感覚はまことに恐ろしい。そして、100万部を超えるベスト
セラーが誕生したのである。
私が単行本の『落日燃ゆ』(現在、新潮文庫)を読んだのは学生時代のことであ
る。主人公の広田弘毅は戦後A級戦犯として絞首刑になった人物である。その時は
自分も主人公広田弘毅のように生きたいと思ったものだが、それから30年以上た
ち、現実にはとてもその域には近づくことができない。(毎日、馬鹿なおじんギャ
グを言っている自分に幻滅。)
戦争を知らない人(私も体験していないが。)、とくに若い人に読んでもらいたい
本である。
亡くなった小説家である。番組は城山三郎ゆかりの人々に対するインタヴューで構
成されていた。
30数年前、出版社(おそらく新潮社であろう。)の編集者の話では、城山に「今度
の本のタイトルは『落日燃ゆ』でどうですか」ときいたところ、城山はしばし沈黙
し「ぼくには(そのタイトルの)意味が分からない」と答えたという。編集者は黙
ってしまった。それから2、3日たって、城山から「あの件だけれど、家内にきいた
ら『落日燃ゆ』でいいって。今までで一番いいんじゃない?といわれたよ」という
電話があった。主婦の感覚はまことに恐ろしい。そして、100万部を超えるベスト
セラーが誕生したのである。
私が単行本の『落日燃ゆ』(現在、新潮文庫)を読んだのは学生時代のことであ
る。主人公の広田弘毅は戦後A級戦犯として絞首刑になった人物である。その時は
自分も主人公広田弘毅のように生きたいと思ったものだが、それから30年以上た
ち、現実にはとてもその域には近づくことができない。(毎日、馬鹿なおじんギャ
グを言っている自分に幻滅。)
戦争を知らない人(私も体験していないが。)、とくに若い人に読んでもらいたい
本である。
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