6月29日(日)雨である。梅雨はまだ明けない。
東京二期会公演R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」。於東京文化会館。
指揮:ラルフ・ワイケルト
演出:鵜山 仁
監督:大島幾雄
管弦楽:東京交響楽団
キャスト
ツェルビネッタ・・・・・・・・・・・安井陽子
アリアドネ・・・・・・・・・・・・・・横山恵子
執事長・・・・・・・・・・・・・・・・・田辺とおる
音楽教師・・・・・・・・・・・・・・・初鹿野剛
作曲家・・・・・・・・・・・・・・・・・小林由佳
テノール歌手・・・・・・・・・・・青素晴
ご主人さま・・・・・・・・・・・・・舞台には登場せず
「ナクソス島のアリアドネ」は、「ばらの騎士」(初演;1911年)の後、1916(大
正5)年に初演されたR.シュトラウスのオペラである。この後には「影のない女」
(初演;1919年)が続く。1916年といえば第一次世界大戦の真っ只中である。
モーツァルトにはダ・ポンテ、ヴェルディにはボーイトという台本作者がいた。
R.シュトラウスのオペラ作品はほとんどホーフマンスタールが台本を書いており、
本作品も同様である。
今回の公演の特色は、歌を歌っている人以外の動きが随分たくさんあることであっ
た。歌っている人以外が本当に動いている!(止まるべきところは止まってい
る。)
また第1幕プロローグは、台詞(せりふ)の多い音楽劇のようであり、無伴奏の早
口な台詞と音楽が交互に現れたりする。指揮者を含め全員がドイツ語を分かってい
なければ難しい。等々「すごいものだな~」と素人的な感心をしてしまった。
演劇とオペラという意味では鵜山氏にピッタリの作品。
(休憩時間に5分ほど演出家氏とお話をした。)
また、今回の東京二期会公演であらためて気付いたのだが、出演者の出身校がバラ
エティーに富んでいることである。安井(ツェルネッタ)が桐朋、横山(アリアド
ネ)が東京音大、青(バッカス)と小林(作曲家)は国立(くにたち)である。
第1幕では作曲家の小林由佳、第2幕ではツェルビネッタの安井陽子、アリアドネの
横山恵子がブンダバー!!であった。
小林はメゾだが東京文化会館の5階まで通る強い声だった。第1幕を背負っていた。
ツェルビネッタ(安井)はやや小柄、びっくりするほどけばけばしいお化粧。第2
幕、10分以上であろうか、「自分の心さえも理解できない・・・・・・、偉大な王女さ
ま・・・・・・」と歌う超絶的なコロラトゥーラの部分を歌い終わると、どっとブラボー
が来た。安井はこの役をオーディションで勝ち取ったそうだ。
終盤、アリアドネ(横山)がバッカスを死の国の使いかと思い、「ここがあちらの
世界?」と歌う部分は圧倒的な歌唱を示した。
そして、いよいよテノールのバッカス(青--高音がわずかに苦しかったか
な?)登場。(空中で歌うような場面、その仕掛けはどうなっているのかしら?)
「あなたは?」、「あなただ」と歌い合う。
いつの間にか作曲家、音楽教師、執事長なども舞台袖の「客席」に。バッカスは
「神としての喜び」を歌い、アリアドネと手をとる中、3人娘(これもよかっ
た!)などとともに舞台中央に集合、音楽のクライマックスとともに幕となった。
カ-テンコールでは、やはり小林、安井、横山にブラボーの嵐となった。執事長の
田辺もさすがであった。指揮のワイケルトとともに37人の東京交響楽団もトレ・ビ
アン!
思ったよりリクツなしで楽しめるオペラであったが、客席の入りが9割程度であ
り、もったいないことだった。
(開演14:05、終演16:37)
東京二期会公演R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」。於東京文化会館。
指揮:ラルフ・ワイケルト
演出:鵜山 仁
監督:大島幾雄
管弦楽:東京交響楽団
キャスト
ツェルビネッタ・・・・・・・・・・・安井陽子
アリアドネ・・・・・・・・・・・・・・横山恵子
執事長・・・・・・・・・・・・・・・・・田辺とおる
音楽教師・・・・・・・・・・・・・・・初鹿野剛
作曲家・・・・・・・・・・・・・・・・・小林由佳
テノール歌手・・・・・・・・・・・青素晴
ご主人さま・・・・・・・・・・・・・舞台には登場せず
「ナクソス島のアリアドネ」は、「ばらの騎士」(初演;1911年)の後、1916(大
正5)年に初演されたR.シュトラウスのオペラである。この後には「影のない女」
(初演;1919年)が続く。1916年といえば第一次世界大戦の真っ只中である。
モーツァルトにはダ・ポンテ、ヴェルディにはボーイトという台本作者がいた。
R.シュトラウスのオペラ作品はほとんどホーフマンスタールが台本を書いており、
本作品も同様である。
今回の公演の特色は、歌を歌っている人以外の動きが随分たくさんあることであっ
た。歌っている人以外が本当に動いている!(止まるべきところは止まってい
る。)
また第1幕プロローグは、台詞(せりふ)の多い音楽劇のようであり、無伴奏の早
口な台詞と音楽が交互に現れたりする。指揮者を含め全員がドイツ語を分かってい
なければ難しい。等々「すごいものだな~」と素人的な感心をしてしまった。
演劇とオペラという意味では鵜山氏にピッタリの作品。
(休憩時間に5分ほど演出家氏とお話をした。)
また、今回の東京二期会公演であらためて気付いたのだが、出演者の出身校がバラ
エティーに富んでいることである。安井(ツェルネッタ)が桐朋、横山(アリアド
ネ)が東京音大、青(バッカス)と小林(作曲家)は国立(くにたち)である。
第1幕では作曲家の小林由佳、第2幕ではツェルビネッタの安井陽子、アリアドネの
横山恵子がブンダバー!!であった。
小林はメゾだが東京文化会館の5階まで通る強い声だった。第1幕を背負っていた。
ツェルビネッタ(安井)はやや小柄、びっくりするほどけばけばしいお化粧。第2
幕、10分以上であろうか、「自分の心さえも理解できない・・・・・・、偉大な王女さ
ま・・・・・・」と歌う超絶的なコロラトゥーラの部分を歌い終わると、どっとブラボー
が来た。安井はこの役をオーディションで勝ち取ったそうだ。
終盤、アリアドネ(横山)がバッカスを死の国の使いかと思い、「ここがあちらの
世界?」と歌う部分は圧倒的な歌唱を示した。
そして、いよいよテノールのバッカス(青--高音がわずかに苦しかったか
な?)登場。(空中で歌うような場面、その仕掛けはどうなっているのかしら?)
「あなたは?」、「あなただ」と歌い合う。
いつの間にか作曲家、音楽教師、執事長なども舞台袖の「客席」に。バッカスは
「神としての喜び」を歌い、アリアドネと手をとる中、3人娘(これもよかっ
た!)などとともに舞台中央に集合、音楽のクライマックスとともに幕となった。
カ-テンコールでは、やはり小林、安井、横山にブラボーの嵐となった。執事長の
田辺もさすがであった。指揮のワイケルトとともに37人の東京交響楽団もトレ・ビ
アン!
思ったよりリクツなしで楽しめるオペラであったが、客席の入りが9割程度であ
り、もったいないことだった。
(開演14:05、終演16:37)
クラシックは詳しくないのですが、気に入った曲、気に入った演奏を日々楽しんでいます。
オペラは去年あたりから急に興味を持つようになったので(現在、カヴァレリア・ルスティカーナにはまっています)、このようなブログを参考にCDを買って見ようかなと思ってます。
リヒァルト・シュトラウスといえば、高校生のころ「英雄の生涯」をよく聞いていました。
これから、ちょこちょことコメントさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
オペラは総合芸術ですね。ひとつのオペラがたくさんの方々によって出来ています。
今後ともこのブログがお役にたてれば幸いです。よろしくお願いします。