勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ミッドナイト・イン・パリ / Midnight in Paris

2012年06月02日 | 洋画(アメリカ系)
酔って深夜のパリを徘徊していると、クラシックカーに乗った人々から一緒に来るように誘われる。戸惑いつつも、付いて行ってみると、いつの間にか1920年代にタイムスリップしていた。

幻想的で、ユニークな内容です。ティーパーティー運動の事に触れていたり、アメリカ人のフランス感をそれとなく出演者に語らせていたりと、シニカルなところもあります。そうですよね~。どちらも、色々と、ありますよね~。

駄目だ。オーウェン・ウィルソンの鼻が気になる(笑)。自身も売れっ子脚本家であるものの、お金持ちの婚約者(とその父母)の尻に敷かれている、ちょっと情けない感じを上手く演じています。アメリカの好青年と言う印象があったんですが、その好印象は無くならないですが、ちょっとカッコ悪いと言うか、尻に敷かれている感じのオーウェン・ウィルソンも新鮮です。

女優陣は、レイチェル・マクアダムスも魅力的ですが、やっぱりマリオン・コティヤールですよ。『コンテイジョン』では、有能なWHOの医師を演じていますが、やっぱりこう言う小悪魔のマリオンも良いんですね。

それと、レア・セイドゥ。ちょろっと、時々出てくる感じですが、実は意外や意外に、重要な役所だったりするんですよねぇ。なるほどね。

それと、前フランス大統領ニコラ・サルコジ夫人のカーラ・ブルーニが出てきます。見ている時は気が付かなかったんですが、後でわかりました。まぁ、この人は(元)ファーストレディと言っても、元々はモデル・歌手なので、こういう芸能活動は、慣れているという意味で大丈夫なんでしょうね。

ヘミングウェイとか、ピカソとか、ダリとか、誰でも知っていそうな、作家・画家などのアーティストがたくさん出てきています。誰が出てきていたのか覚えていられなかったので、後でウェブサイトで調べましたよ(苦笑)。

物語後半、ギルとアドリアナは、更なるタイムスリップしているんですが、この辺りの意味合いは、そもそもギルが1920年代にタイムスリップしてきたこと、もっと言うと、人々の現実逃避に対する皮肉と言う感じになっています。なるほどね。ウディ・アレンっぽいという気もしました。

そして、ラストシーン。「なるほどね、そう来ましたか」と思いました。キレイにまとまっていたと思います。ちょっと定番すぎるかもしれませんが、それはそれでいいと思います。

タイトル ミッドナイト・イン・パリ / 原題 Midnight in Paris
日本公開年 2012年
製作年/製作国 2011年/スペイン・アメリカ
監督・脚本 ウディ・アレン
出演 オーウェン・ウィルソン(ギル・ペンダー)、レイチェル・マクアダムス(イネズ)、カート・フラー(ジョン/イネズの父)、ミミ・ケネディ(ヘレン/イネズの母)、マイケル・シーン(ポール・ベイツ)、ニーナ・アリアンダ(キャロル・ベイツ)、マリオン・コティヤール(アドリアナ)、レア・セイドゥ(ガブリエル)、カーラ・ブルーニ(ヴェルサイユのガイド)、イヴ・ヘック(コール・ポーター☆)、アリソン・ピル(ゼルダ・フィッツジェラルド☆)、トム・ヒドルストン(F・スコット・フィッツジェラルド☆)、コリー・ストール(アーネスト・ヘミングウェイ☆)、ソニア・ロランド(ジョセフィン・ベーカー☆)、キャシー・ベイツ(ガートルード・スタイン☆)、マルシャル・ディ・フォンゾ・ボー(パブロ・ピカソ☆)、エイドリアン・ブロディ(サルバドール・ダリ☆)、トム・コーディア(マン・レイ☆)、デイヴィッド・ロウ(T・S・エリオット☆)、イヴ=アントワン・スポト(アンリ・マティス☆)、ヴァンサン・モンジュー・コルテ(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック☆)、オリヴィエ・ラブルダン(ポール・ゴーギャン☆)、フランソワ・ラスタン(エドガー・ドガ☆)

☆:実在の人物

[2012/06/01]鑑賞、[2012/06/02]投稿