勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

トランス / Trance

2013年10月14日 | 洋画(アメリカ系)
絵画のオークション会場で強奪されたゴヤの名画。しかし、頭を強く打った事から、絵画を持ちだした強盗団の一味が、絵画を何処に隠したか忘れてしまう・・・。

どんでん返しの繰り返しです。しまいには、どれが本当の話なのかが、若干混乱してしまいます。それが、このトランスの魅力なのでしょうか。架空の記憶、あるいは、架空の話という観点では、若干『サイド・エフェクト(Side Effects)』にも似た感じもしました。架空の記憶・架空の話で、人を騙していますしね。

あるいは、人の記憶(意識)の中に入り込むと言う意味では、『インセプション(INCEPTION)』的とも言えるかもしれません。もっとも、『インセプション(INCEPTION)』は、他人の意識の中に入り込んで、他人を操るという話なので、失った記憶を思い出させるというこの映画のテーマとは少し違うかもしれませんが。

でも、そういう事か。サイモンがエリザベスのセラピーに行った時のエリザベスの表情。確かに、思わせぶりな表情でしたね。でも、物語の流れ上、はじめからそのエリザベスの表情の意味を説明するわけには行かなかったかもしれませんが、最後の最後、かなり結末に近くなった時にその話をするのはなぁ。推理小説だったら、掟破りの、反則ですね。推理小説ではないので、目は瞑りますが、そう言う伏線があっても良かったかも。あ。無いことはないか。そうか、エリザベスの表情と「あなたの好みは知っている」と言うエリザベスの言葉が伏線か。エリザベスの言葉は、セラピーの中で聞き出したのかと思ったんだけど、そうじゃありませんでしたね。

単純な、強盗の話ではありません。中々見応えがあります。

タイトル トランス / 原題 Trance
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/アメリカ・イギリス
監督 ダニー・ボイル
出演 ジェームズ・マカボイ(サイモン)、ヴァンサン・カッセル(フランク)、ロザリオ・ドーソン(エリザベス)

[2013/10/14]鑑賞・投稿