勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 / The Imitation Game

2015年03月14日 | 洋画(イギリス系)
実話を下にした作品。

第二次世界大戦当時、解読不能と言われたドイツの暗号“エニグマ”。その解読に挑んだ、悲運の天才数学者アラン・チューリングを描いた作品。

アラン・チューリングがエニグマを解読したのは知っていたんですが、コンピューターの原型を作ったと言うことは知りませんでした。そりゃそうだよね。あんな強固な暗号は、機械の力を使わないと解けないですよね。ドラム式で、非常にプリミティブですが。

アラン・チューリングが、エニグマの解読のみならず、その保秘に付いても関与していたことは知りませんでした。劇中では、解読して早速、自国の民間船団に危機が迫っていることが判るのですが、エニグマ解読の秘密を保持するために、船団保護を諦めています。暗号の保秘のために黙殺されたドイツ軍の暗号解読いつくもあったとも言われていますが、現実を見ると、厳しい判断の結果と言うことですね。

不思議に思ったのは、チューリングは、エニグマ解読を果たした英雄であるにもかかわらず、後に同性愛行為で告発された時、MI6が全く介入する気配を見せなかったこと。イギリスは階級社会ですから、如何に戦争の英雄であろうとも、異端の同性愛行為に及んだチューリングは、全く保護するに値しなかったということなんですね。

かの有名なスチュワート・ミンギスも関係者。彼の苗字は“メンジース”との記載もありますが、劇中のセリフを聞いていると“ミンギス”に聞こえます。よって、この項では、その音に従いました。

タイトル イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 / 原題 The Imitation Game
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/イギリス・アメリカ
監督 モルテン・ティルドゥム
出演  ベネディクト・カンバーバッチ(アラン・チューリング)、 キーラ・ナイトレイ(ジョーン・クラーク)、 マシュー・グード(ヒュー・アレグザンダー)、 マーク・ストロング(スチュワート・ミンギス)、 チャールズ・ダンス(デニストン中佐)、 アレン・リーチ(ジョン・ケアンクロス)、 マシュー・ビアード(ピーター・ヒルトン)、 ロリー・キニア(ロバート・ノック刑事)

[2015/03/14]鑑賞・投稿

博士と彼女のセオリー / The Theory of Everything

2015年03月14日 | 洋画(イギリス系)
実話を下にした作品。

『車いすの天才物理学者』スティーブン・ホーキング博士の若かりし頃の姿と、ALSが侵攻していく最中、最愛の人を見つけ、立ち向かっていく姿を描きます。

この作品は、ラブストーリーですね。原題が『The Theory of Everything』と言うことで、ホーキング博士の学術理論を思いおこさせるようなタイトルになっていますが、実はそれは、スティーブンとジェーンの二人の事も示しているのだと思います。その意味では、邦題の『博士と彼女のセオリー』と言うのが、完全に外しているという事でも無いかな。

ホーキング博士が離婚しているのは、今回この映画を見るにあたり初めて知りました。子供が生まれ、進行が遅延したとはいえ、スティーブンの病状は徐々に進行し、ジェーンの心の負担が増しいくのを目の当たりにして、離婚も仕方ないのかなと思いました。

主演のエディ・レッドメインは、本作品で、第72回ゴールデングローブ賞で男優賞(ドラマ部門)、第87回アカデミー賞・主演男優賞を獲得していますが、納得ですね。だんだんと、エディがホーキング博士に見えてきました(笑)。ALSの患者という難しいことが容易に想像される役を非常によく演じていたと思います。

“余命二年”と言われたホーキング博士ですが、その後も長生きし現在もご存命。人類にとっては、よかったことだと思います。

タイトル 博士と彼女のセオリー / 原題 The Theory of Everything
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/イギリス
監督 ジェームズ・マーシュ
出演  エディ・レッドメイン(スティーブン・ホーキング)、フェリシティ・ジョーンズ(ジェーン・ホーキング)、チャーリー・コックス(ジョナサン・ヘリヤー・ジョーンズ)、 エミリー・ワトソン(ベリル・ワイルド)、 サイモン・マクバーニー(フランク・ホーキング)、 デビッド・シューリス(デニス・シアマ)

[2015/03/14]鑑賞・投稿