勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ガール・オン・ザ・トレイン / The Girl on the Train

2016年11月19日 | 洋画(アメリカ系)
ネタバレあり。

ポーラ・ホーキンズのヒット小説『ガール・オン・ザ・トレイン』の映画化作品。

初めは、パッと見レイチェルが怪しい様には見えませんが、徐々に彼女の“異常さ”が明らかになっていきます。“本当だったら”、ありゃストーカーだよねぇ。日本でもストーカーによる犯罪被害者が沢山いますが、ストーカー大国の(失礼)アメリカでは、それ以上なのではないかと。実際に子供を連れ去られかけてもいますが、それでもトムが、なぜ警察に届けていなかったのか・・・?

ほかも謎の登場人物ばっかりなんですよねぇ。レイチェルが乗る列車で、いつもレイチェルを見ているスーツの男とか、結構激しめの正確に思える被害者の夫とか、被害者と親密に見えるセラピストとか・・・。

物語後半になって、レイチェルの記憶が少しづつ戻ってくるのと合わせて、とあるキッカケでレイチェルの“酒乱”の行状が明らかになるとともに、事件の真相も明らかに。いやぁ、なるほどね、そう来ましたか。一番怪しそうに見えない人物が犯人という、推理小説の王道のプロット。見事です。

物語の導入は、あたかもドキュメンタリーで有るかのように、物語の重要な登場人物になる、レイチェル、アナ、メガンの女性3人のモノローグ的シーンが続きます。「リズム悪いなぁ」と思っている内に、物語が進行していって、いつの間にか話に引き込まれましたが、最初から話に引き込んでほしかったな。

でも、ミステリーとしては一流だと思います。良かったです。ただ、タイトルが・・・。今回の邦題は原題風にはなっていますが、定冠詞が有ると無いとでは大違い。邦題だと、誰のことか判らない、「特定の電車に乗った不特定の女性」ということになると思うんですけどね。原題で「特定の電車に乗った特定の女性」と言う事で、まさにレイチェルの事になるんですがね。そこにちょっと違和感を感じました。

タイトル ガール・オン・ザ・トレイン / 原題 The Girl on the Train

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 テイト・テイラー
原作 ポーラ・ホーキンズ『ガール・オン・ザ・トレイン』
出演 エミリー・ブラント(レイチェル)、レベッカ・ファーガソン(アナ/トムの妻)、ヘイリー・ベネット(メガン/被害者)、ジャスティン・セロー(トム/レイチェルの元夫)、ルーク・エバンス(スコット/メガンの夫)、アリソン・ジャネイ(ライリー刑事)、エドガー・ラミレス(カマル・アブディク/セラピスト)、ダレン・ゴールドスタイン(スーツの男)、リサ・クドロー(マーサ/トムの元勤務先上司の妻)