勝手に映画評

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超高速!参勤交代

2014年06月22日 | 邦画
1735年(享保20年)の実在の湯長谷藩(現在の福島県いわき市)を舞台にした物語。参勤交代から戻ったばかりの石高1万5千石の小藩である湯長谷藩に、「5日以内に参勤せよ!」との幕府からの命令が。通常でも、参勤には8日が必要。しかし、逆らえば藩が取り潰されるという状況に、僅か7名で挑むというストーリー。

奇想天外な物語ですが、実在の藩を舞台にしている所が面白いです。こう言う出来事が実際にあったか否かは知りませんが、この物語の発端となる金山の話は実際にあるのかもしれませんね。この物語の主人公、内藤政醇より後の時代になって、石炭が産出され、その後の磐城炭田に繋がったという事はあるようです。

登場人物が、“無理に”訛っています。まぁ、東北のいわきを舞台にしているので、当然言葉は訛っているでしょうけど、スクリーン上で訛ったセリフを聞くと、ちょっと違和感(苦笑)。みんな、このあたりの人じゃないですからねぇ、無理に覚えたんでしょう。特に佐々木蔵之介なんて、京都出身ですしね。

上記に“奇想天外”と書きましたが、正に通り。あまりに奇想天外で、ある意味バカバカしいとも言えるのですが、それが嫌味にならなかったのが不思議なところ。話が面白いからでしょうか。それから、佐々木蔵之介が演じる湯長谷藩藩主の内藤政醇が、家臣や領民思いの、物凄く人のいい人物に描かれています。実際に、初代藩主の遠山政亮などは『うまれつき悠にして、行跡よし、家臣を助け育て奢ることしない。誉れの将なり』と評されているらしいですので、家臣や領民を思いやるのは遠山(内藤)家の伝統なのかもしれません。

貧乏で弱小と言う設定の湯長谷藩ですが、その藩士の面々は、武芸に秀でています。後半、物語中、所々チャンバラシーンが有るんですが、湯長谷藩のみんなは強い強い。バッタバッタと敵を切り捨てるんですよねぇ。往年の時代劇みたいでした(笑)

あ、それと、上地雄輔が出ているんですが、彼って、映画とかになると、賢くてかっこいい役が多い気がするんですが、気のでしょうか?この物語でも、冷静で賢いと言う設定。何が本当なのか走りませんが、テレビでよく見る彼のキャラクターとは余りにも違うような気がして、不思議な感じがしました。

ハッキリ言って、バカバカしい話ではありますが、面白い映画です。いいと思います。

タイトル 超高速!参勤交代
日本公開年 2014年
製作年/製作国 2014年/日本
監督 本木克英
出演 佐々木蔵之介(内藤政醇)、深田恭子(お咲)、伊原剛志(雲隠段蔵)、寺脇康文(荒木源八郎)、上地雄輔(秋山平吾)、知念侑李(鈴木吉之丞)、柄本時生(増田弘忠)、六角精児(今村清右衛門)、市川猿之助(徳川吉宗)、石橋蓮司(松平輝貞)、陣内孝則(松平信祝)、西村雅彦(相馬兼嗣)、甲本雅裕(磐城平藩藩主/内藤政樹)

[2014/06/22]鑑賞・投稿


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