勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い / Extremely Loud & Incredibly Close

2012年02月18日 | 洋画(アメリカ系)
9.11により父を失った少年が、父の遺品の謎を追う物語。

物語に9.11が取り入れられていますが、9.11をテーマにした作品ではありません。突然の父の死を、象徴的・衝撃的に描くために9.11が選ばれています。その意味では、交通事故でも、飛行機事故でも良かったのかもしれません。ただ、9.11を取り入れることで、周囲の人間を物語により取り込みやすくなったのは事実。そういう意味では、9.11と言う事に意味はあるのかもしれません。

トム・ハンクスやサンドラ・ブロックと言うアカデミー俳優を従えて主演をはったのは、トーマス・ホーン。オスカーはちょっとクセのある少年ですが、自然に上手く演じています。でもやっぱり、この映画のキモは、トム・ハンクスとサンドラ・ブロックですね。息子オスカーを愛で包む両親の姿を、すごく自然に演じています。特に、トム・ハンクスは、いきなり亡くなってしまう役で、その後は回想シーンで出てくるだけですが、それでも尚且つ、その存在感を示しています。流石です。それと、サンドラ・ブロックも上手い! 『スピード』とか『デンジャラス・ビューティー』や『あなたは私の婿になる』の、ちょっとコミカルなイメージが強いんですが、この作品では一点、息子を愛する母親の姿を上手く演じています。

結局のところ、一人の少年が数々の障害に立ち向かい成長していく姿、そして、その少年が関わった周囲の人々も、少年から受けた影響で幸せになると言う話ということで良いでしょうか。はっきりとした結論とか、そう言うものは無いかもしれませんが、人間の成長、人間の愛というものを見られた様な気がします。

タイトル ものすごくうるさくて、ありえないほど近い / 原題 Extremely Loud & Incredibly Close
日本公開年 2012年
製作年/製作国 2011年/アメリカ
原作 ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
監督 スティーヴン・ダルドリー
出演 トム・ハンクス(トマス・シェル/オスカーの父)、トーマス・ホーン(オスカー・シェル)、サンドラ・ブロック(リンダ・シェル/オスカーの母)、マックス・フォン・シドー(“間借り人”)、ヴィオラ・デイビス(アビー・ブラック)、ジェフリー・ライト(ウィリアム・ブラック/アビーの夫)、ゾーイ・コールドウェル(オスカーの祖母)

[2012/02/18]鑑賞・投稿


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