「うつせみ和尚」のお説教

『うつせみ和尚の日記』二件の事故が元で『(複雑性)PTSD/鬱』になって
闘病、障害当事者として活動している者です。

読まずに死ねるか!! (書籍紹介)「『おとなの発達障害 診断・治療・支援の最前線』岩波明 他 共著 光文社新書」

2023年11月27日 20時59分43秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
ドンドン読了中!

最近、「発達障害」付いてますが、未知のものを知りたかったり、近しい人がそうだったりすると知りたくなるものです。
今回紹介する『おとなの発達障害 診断・治療・支援の最前線』は、様々な医師や支援者などの共著であります。発達障害といっても「自閉症スペクトラム(ASD)」「AD/HD」と、その両方とも兼ね備えている方も多いことから、『プロ』である医師も診断が難しい。さらに「発達障害」と診断できる医師も乏しい、誤解があることから医療難民化しているようです。
本書の「はじめに」というところに書いてあるのを抜粋しますと…
ASD自閉症・アスペルガー症候群)」の特徴は対人関係やコミュニケーションに障害があり、言動に特有のこだわり(常同性)があるとのことです。
さらにさらに「AD/HDADHDと表記されることが一般的なようです)」の特徴は注意欠如・多動性障害注意欠如・多動症で不注意や集中力の障害と多動・衝動性が主なもので、これらはかなり有病率高いようです。なっとく…。
となると、家族の理解や職場の理解は難しくなります。ことに家族の理解や学校、級友の理解がないと虐待やいじめの対象になりやすく、PTSD心的外傷後ストレス障害)の併発も多い。そうとうな理解が周りにないと生活は難しいと思います。それと気になったのが本書では「発達障害の当事者の家には、親などにも発達障害の人が多い」とのこと。これは統合失調症にもよく言われていることです。なんらかの遺伝性があるのかも知れませんが、そこまでの研究は進んでいないようです。
発達障害を抱える人が就労していくためには、発達障害専門の就労移行事業所でプログラムを受けて、発達障害向け、またそれを活かした就職先を斡旋してもらう必要があるのかと思います。また、病院では社会生活で苦労が少なくなるように、プログラムを開いたりして社会に出るまでのウォーミングアップが必要だと書いてあります。集団での活動が苦手な人も多いので、集団のプログラムで慣れていく必要があります。雑踏が苦手な人もいますのでね。
とくに集団の中での協調性は苦手な方も多いようです。生きていくには配慮や訓練が必要というわけです。

最後に共著の方々を記しておきます。
岩波明・小野和哉、林寧哲(はやしやすあき)、柏淳、本田秀夫、松岡孝裕、横井英樹、鈴木慶太、高山恵子


ん~、この本読まずに死ねるか!


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読まずに死ねるか! (書籍紹介)「『大人のADHD 岩波明 著 ちくま新書』ん~、なるほどね」

2023年11月18日 13時00分30秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
ずいぶん前は「うつ病ブーム」で、いろんな本が出てTVでも取り上げられる機会が多かったですね。最近は「発達障害(ADHD/ASD)」ブームと言えるでしょう。よく「天才肌」「興味があることに対して集中力がある」などといわれています。しかし、その反面「人づきあいが苦手」「落ち着きが無い」「空気を読めない」ということも言われています。でも、みなさん多かれ少なかれあるもんですが、発達障害を抱えている人たちから見れば、深刻な話しです。「人づきあいが苦手」「落ち着きが無い」「空気を読めない」というのは気がついていないことが多く、当事者は」「なんで?」という感じです。そういうことがあるので、『過去を見つめ直して次に活かす』という作業が難しいということです。これらに有効だといわれているのが「認知行動療法」という心理療法ですが、しかしここでも「自覚がないので、医者には行くけど、心理療法は受けない」という事が多いようです。大きな病院なら医師が手配してカウンセリングを受けてもらうこともあるんですが、これまた当事者が拒めば治療は進まない。医師は薬物療法が中心で、本書によると「効くこともあるし、効かないこともある」という感じ。これは「発達障害」という広範で曖昧な病気という事もあると思いますが「これを飲めば、てき面!」という問題は、どの精神疾患にもある話しですが…。本書では実例を挙げながら、薬や行動療法を行った結果、上手く行った、上手く行かなかったという経過を書いてあります。この医師はTVで発達障害を取り上げられるとよく出演している方です。「だからどうだ!?」という話しではありません。
この本も途中まで読んでいたのを、また読み始めたので前回の書評から間が空いていないからといって読むのが早くなったわけではありません、残念ながら…。


ん~、この本読まずに死ねるか!!




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読まずに死ねるか!(書籍紹介) 「『中先代の乱 鈴木由美 著』&『寺社勢力の中世 伊藤正敏 著』」

2023年11月07日 01時13分06秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
今回は二冊紹介
10月から仕事が始まって、通勤電車読む時間があるんで一気に読み進んだ感があります。とはいえ、以前からもたもた読んでいたのを読み終えたということなんです。ハイ
『中先代の乱』
正直、日本史を少ししかかじっていない私としては知らない話しでした。まず「中先代」って?そもそも「先代」って?という話しですわ。「先代」というの鎌倉時代のことです。では、「中」というのは「先代/鎌倉政権」「後/室町幕府」の間ということです。そうなると、「この政権はだれ?」ちゅうことです。その人は「北条時行(ときつら/ときゆき)-最近は「ときつら」が一般的なようです」という若者です。鎌倉幕府最後の執権である時行パパである北条高時が後醍醐天皇の号令一下、新田義貞が鎌倉を攻めて滅ぼしました。高時とお兄ちゃんは亡くなってしまって、時行(ときつら)は、北条縁故の者に守られながら、信濃(長野)に逃れたといわれています。その後はしばらく力を蓄えて、鎌倉を攻め後醍醐側の勢力を追い出します。源頼朝が鎌倉に幕府を開いて以降は「鎌倉」は武家の聖地で、時行には生まれ故郷でもあるので外せない土地であります。鎌倉を奪還したことにより、一時的に「鎌倉幕府復興」となったわけですが、不幸なことに関東に大地震か起きて鎌倉は動揺し、また鎌倉を失います。この時のエピソードがすごい。北条家の一部が鎌倉で「もはやこれまで」となった時に、自害した人物が特定されないように家来と共に顔の皮を剥いで自決したと言うことです。壮絶...
その後は何年も消息が途絶え、戦っていた相手も後醍醐天皇から足利尊氏に変えて、戦っていた後醍醐天皇と結び戦いを続けますが、敗れて斬首享年二十五。戦い続けた二十年でした。マンガにもなっているみたいですよ。
長野には鎌倉を落ちてきた北条一族が住んでいたという部落もあって、昭和年代まで「北条」さんが住んでいて後は転居していったようです。また、戦国時代に「北条時行の後胤(子孫)」という方も出てきて、後北条(戦国時代の北条氏)が「ウチは鎌倉の北条と結び付きがある家だぞ!」という箔付けのために嫁にしたりという政治利用されたようです。

『寺社勢力の中世』
 「寺社」というとお寺と神社ということですが、本書に書かれているのは、すっごく触れてはいけないエリア、集団という一面やまさに駆け込み寺のような存在。中世というと戦(いくさ)が絶えないというイメージですが、例えば戦いに敗れた皇族や武将が比叡山延暦寺(略:叡山)に逃れるパターンが多く、しかし「100%受け入れます」ということでもないようで、「うちは守りませんし、入れませんよ」というパターンもありです。
また、寺社の領地、荘園は全国に広がっていて、そこからの収入(年貢)で運営していたわけです。そのときどきの政権に「もっと増やせ!」「ウチの荘園が脅かされている!」といって圧力を掛けたり...。もう圧力団体というか一大名ですね。気に入らないことがあれば、天皇が住んでいる都まで神輿を担いでいったいって圧力を掛けます。その際に当時の「治天の君(院政を敷いていた皇族)」であった後白河上皇(法皇※最近は出家していても「上皇」というようです)が、皇族や貴族のしたっぱであった武士を差し向けて、収めさせよして、当時としては「禁じ手」であった神輿に弓を打って退散させた事から、武士が隆盛してきて、結果、後白河が鎌倉幕府を誘引したという因果な話しにもなっています。 
また、寺社勢力のエリアは他の勢力が立ち入ることが出来ない様になっていて、世の中からドロップアウトした人たちが駆け込むような所にもなっていて、それを覆したの平重衡の南部焼き討ち(東大寺の焼き討ち)、織田信長の叡山焼き討ちなど、当時の常識をひっくり返すようなことが武士によって行われていく。粉河寺、石山本願寺などと武士との戦いなど、現在の「お寺さん」「聖地の神社」というイメージを覆すような本になっています。



ん~、読まずに死ねるか!


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読まずに死ねるか!(書評) 「『にっぽんの部落』きだ みのる著」

2023年05月12日 22時28分45秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
この本、初版は1967年(昭和42年)2月20日で、今回手に取ったのは初版本!
古いねぇ~。この版以外は見つからなかったもので…。

この「~部落」として指すものは『市町村』より小さくて少ない単位としての『部落』。今で言うところの『集落』ということなのかな?うちの田舎でもまだ使っている言葉です。
現代でいうところの『部落』と聞いて印象付くのは「被差別部落」という事ではないかと思います。NHKも最近は市町村に次ぐ『部落』という名称は誤解を生むためか使用していないようです。それは今回の話しに関係ないのですがね。

今で言うところの「潜入ルポ」というところでしょうね。きだ みのる氏自体は慶応大を中途退学してフランスへ留学したという人物。本書を無理矢理分類すれば「社会学」「民俗学」になると思います。部落の暗黙のルール、掟、村八分、村議会選、部落外の人達との関係、当時流行った社会運動(社会主義、共産主義)との関わり方など。
価値観や関係性はいたって「現実的」で、かつ「合理的」。外部と接すると利益になるかそうでないか、輸入された「民主主義」は本当に幸せにするのか?、当時多く国民が敗戦に打ちひしがれている中「部落の価値観」は一向に揺るがない。「民主主義なんて部落に必要ない!」と突っぱねる。犯罪が起きても駐在所には報告せず部落の掟で収める。警察沙汰になれば、当人にも部落の不利益になるので通報しない。国内の独立国ということではないけど、国のルールに乗ると面倒だし知る必要の無いところまで広まって良いことがない。
読み進むといかに「アメリカ版民主主義/資本主義」が人を幸せにしないかということを感じさせる一冊。
古いからと言ってバカに出来ませんぞぉ!


この本、読まずに死ねるか!











読まずに死ねるか!! 「書籍紹介 『キン肉マン第17巻』数十年ぶりのマンガ」

2023年04月07日 09時45分38秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
おそらく、このブログでマンガを紹介するのは初めてだと思いますが、私がマンガを手にするのは小学校高学年以来だと思います。小学生の時は「コロコロコミック」や「週刊少年ジャンプ」でドラえもん、オバケのQ太郎、キン肉マンなどを読んでいましたが北斗の拳は描写がグロいのと暴力シーンが多いので付いていけませんでした…。
で、なぜ今さらキン肉マンで、なぜ第17巻目からなのかと申しますと、Twitterで作者をフォローするようになって、イベントや最新の連載などの情報が毎日更新されていて、徐々に「疼いてきた」という感じです。昨日、書店に行って思わず手にしてしまいました。もう一冊堅めの本も買いました。子供の頃、TVでゴールデンタイムに「全日本プロレス中継」が始まって夢中になって、そんな時にキン肉マンに出会って読み続けました。でも、マンガ全般に興味が薄れていって、キン肉マンにも興味が薄れていって「マンガ卒業」になりました。その止める前に好きなシリーズが『夢の超人タッグ編』でした。それが始まるのが「第17巻」というわけです。
思ったのですがマンガの単行本の安さです。子供の時、買っていた頃は200円後半?~300円台くらいだったように思うのですが、昨日手にとって裏面を見たとき「えっ!?」と驚いてしまいました。
このまま買い続けるかは思案中です。引っ越して間もなくて「ものを増やさない」という方針だし、棚はいっぱいだし、Webで読めば良いのかも知れませんが、そういうの嫌いでね。
ど~しよ




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