川天使空間

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『スネークダンス』 佐藤まどか・著 小学館

2022年04月26日 04時58分45秒 | 創作・本の紹介
イタリア在住の児童文学作家、佐藤まどかさまの新刊です。

ダンス?と思って読み出したら、とんでもない。

 14歳の圭人は、両親は日本人だがローマのトラステーヴェレで生まれ育った。
 父をひき逃げで亡くし、母とともに日本に帰ることに。
 圭人はパンテオン神殿やベルニーニの噴水が好き。
 古い建造物を見るとほっとし、その姿をスケッチする。
 日本に帰っても、震災を免れた古い建物のスケッチを続ける。
 そんなとき、建物にスプレーで芸術的な絵を描く子に出会う。
 山中歩というその女の子の才能に圧倒され、彼女の芸術を軽犯罪になんてしたくないという使命感を持つ。
 「法隆寺の五重塔の芯の構造はスネークダンス。蛇が蛇行するような耐震構造を持つ」と教えてもらい、宮大工の講演会に行くことに……。

歴史的建造物、これまでただただすごいなあと見るだけだったが、
この本を読んでしまったので、見方が変わりそう。
登場人物だけじゃなく佐藤まどかさまご自身の、
「芸術」「才能」の断片がキラキラと物語の中で光っている気がした。

先週末に開かれた季節風春研の懇親会で、まどかさまのお話を聞いた。
日本は子どもの教育費用が高すぎることや芸術のことなど、ひたすら拝聴していた。
この物語も、おそらくまどかさまの一部。
まだまだ引き出しがありそう。

佐藤まどかさま、ますますのご活躍を!

本の内容に圧倒されて呆然とするって、読書の醍醐味だな。
今日午後は療育センターリハビリ前診察。
本読みもしたいけれど病棟なのでもう少し我慢。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
コメント
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