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しゅしほうはいしのしゅし

2018年05月15日 | Weblog
 5月 15日

 種子法が廃止になりました。その趣旨はなに?

 このこと、アタイは知りませんでしたねぇ。
 公的機関がタネを保存とか開発しているのは知っていま
したが、そういう活動の基になるものの一つが種子法だったん
ですね。

 どんな法律かというと、コメや麦、大豆といった主要作物に
ついて、優良な種子の安定的な生産と普及を【国が果たすべき
役割】と定めている法律。だったんだそうです。

 この法律に基づいて、種子の生産自体は、都道府県のJAな
どが行っていました。んで、この法律が廃止されたからといって、
すぐに施設が無くなるわけじゃないんですが、資金や法的な
基板がぐらつくことになります。
 地域の特性に合った良質な種子を安定的に供給できるように、
農業試験場の運営など、必要な予算の手当などは国が担ってきた
からです。

 この法律が廃止になったのはTPPがらみ。といわれています。
政府や農水省は、「国が管理するしくみが民間の品種開発意欲を
阻害しているから」と説明しています。
 つまり、種子の生産コストが国の財源でまかなわれているなど、
今の制度では民間企業との競争条件が対等ではないという論法です。

 企業の活動を阻害するような規制を緩和する措置の一環ということ
ですね。
 これまでも民間で種苗開発されているんですが、種子法をなくして
民間企業(国内外)の参入を積極的に進めたいようです。

 種子法って、タネ=遺伝資源は、国や都道府県が“公共の資産”と
して持つという考え方ですね。
 国が手を引くということになるので、弊害も多いと思います。
 つまり、新(改良)品種だけではなく、種子全体に特許がかけられ
たりすると、その分の金を払わないと種子が使えなくなる。
 遺伝資源が公共ではなく、私有化(企業の囲い込み)される。という
ことになる。そう危惧する人もたくさんいます。

 民間が開発した種苗で、大量に安く野菜・果物や穀物(植物)が
生産できるようになるのはいいことだ。って思う気持ちもあるんですが、
まてよぉ。画一的な種だけが残っていけばいいのかな?
 商業ベースにのらない特色のある野菜や果物が消えていくんだよな。
って。

 米も日本では300品種ほどが作られているそうですが、各地の特性に
合う品種が生産管理されているからなんでしょね。地球温暖化が加速して
いますから、そうなると気候変動に対応できる品種の開発が必要になり
ます。
 新潟のコシヒカリは評価が下がってきていますね。北海道の米は味が
良くなっているそうですし。

 民間企業に種子を握られてしまうことに危機感を持って、やはり種子の
管理は公的機関で。という動きが世界中にあります。
 日本でも、5000点の種子を保管している広島県農業ジーンバンクが、
「種子の貸し出し事業」を実施し、一度は作られなくなった作物を復活さ
せる活動などを支援しています。
 ほかにも、民間種苗会社の協力を得て種子を供給している県の例なども
あります。

 種子法廃止の利害はいろいろあります。
 アタイ的にはコストはかかるけれど、食糧食物食品については公的機関が
管理開発するほうがのちのちのためにはいいことじゃないかと思っていま
すね。
 すでにトウモロコシや大豆など、大量生産されている穀物は遺伝子組換え
種子(GM)やF1種子(ハイブリッド1=異なる性質の種を人工的にまぜ
合わせてつくった雑種の一代目で、これらからはタネが取れません。つまり
企業からタネを毎回買うことになる)が世界では当たり前になっています。

 経済やコスト優先じゃないものもあるんですがねぇ。(^_^)/
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