1月 31日
昔話は怖いか?
こないだ、コスモス(コーラスサークル)の練習のとき、
先生から「春の歌にはどんなものがある?」というような
問いかけがあって、みんなからいくつかの曲名が出てきま
した。
その中で先生が「【あわて床屋】(作詞:北原白秋、
作曲:山田耕筰)があるわよね。あれも春だから」
知っている人が少なかったけれど、アタイは知っていま
したよ。
「その歌はしらなぁい」と、よこちゃん。
「蟹が床屋になって、ウサギの耳を切ってしまうんだよ」と
しげじぃ。
「えーっ、残酷ぅ」
この歌は大正時代に作られています。それほど古い曲ではあり
ません。
春になったので、蟹が川岸で床屋を始める(床屋を商売に
しているんでしょね)。そこへウサギがやってきて「チャッチャと
早めにやってくれ」でも蟹は床屋を春になって再開したばかりなので、
手際がまだ悪い。
「急いでいるからシャカシャカと切ってくれ」とウサギが急かす。
そういわれても蟹はなかなか要領よくいかない。
急いでいるウサギはイライラしてきて耳を動かす。
慌ててしまった蟹はその耳をチョキンと切ってしまう。
ウサギは怒る。蟹は穴(巣穴)に逃げる。
でね。歌じゃないけど、洋の東西を問わず童謡とか寓話とか
昔話はこういうのが多いんだよね」。という話になった。
他にいくつもありますよね。たとえば「カチカチ山」は、ばぁさんが
タヌキに殺され、そのばぁさんに化けたタヌキに、タヌキ汁だど
騙されたじいさんがそれを食べた。
「舌切り雀」はばあさんに舌をきられる。
「因幡の白ウサギ」はウサギが皮をむかれる。
「かぐや姫」は男どもを手玉にとる。
「花咲かじいさん」ではポチが殺される。
これらの歌や話を残酷と思ってはいけません。その時代によって
違うんですが、基本は「こういうことをするとこんなことになる」
っていう戒めや教訓としているわけですよ。
子どもに悪影響があるということで、結末をメデタシ話に変えて
しまった昔話もありますよね。「桃太郎」は鬼と仲良しになった。
「シンデレラ」の姉はガラスの靴を履くために、【自分の足を
切って履こうとした】んだけど、【無理矢理履こうとしても入ら
なかった】に変えたりね。
しかしこういう昔話、現代には通用しないかねぇ?
悪い奴が懲らしめられる。ことが少なくなったような気がします。
(^_^)/