6月6日(水)☂☁☼
娘の使っていた本棚が空いたのであちこちに散らばっている妻の本を運び上げて収納しました。出版社で妻が編集に関わった本たちも安住の地を得たかな。
妻と娘が読んだ文庫本をダンボールに詰めてAさんに送りました。18歳から40年間を北朝鮮で生きた方です。「日本」「日本語」を押し殺すほかはなかった40年を取り返すに役に立つのかもしれません。
僕は息子に『土佐の一本釣り』と『純平』のシリーズをひと箱に入れて送りました。青柳裕介の漫画本です。父方のルーツの地・土佐の漁師町の風土や気風が在京土佐人2世にうまく伝わるのでしょうか。
「土佐・室戸」にも馴染んだ娘に比べると息子には縁遠い世界です。結婚にあたって室戸の祖父に挨拶に行ったときに妻が「純平」の故郷・中土佐町久礼を案内したようです。40歳近くになった最近、読んでみたいとのメッセージが届いていました。
『まぐろ土佐船』の方は土佐・室戸岬港が舞台で青柳祐介の手で港や湊町の佇まいが克明に描かれています。僕にとっては母胎とも言える懐かしい風景です。
僕の父方の祖父は鯨捕り、母方の祖父は漁師でクジラの解体にも従事したとか。父は教員ですが戦後の一時期には食料確保のためか船にも乗ったようです。僕らの世代で「漁」とは無縁になってしまったが先祖たちの気風は語り伝えていきたいものです。土佐の山育ちの青柳裕介が遺してくれた漫画は今や「土佐遺産」ともいうべきでしょう。
最近、山本一力が『くじら組』を出版しました。これはくじらとりだった祖父たちに関わる物語です。
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