薪割りにも使えるフルタング
でホローグラインドではない
ナイフを一部並べてみる。
いかにファルクニーベンが小
さい事か。
しかし、ブレードの長さは短
いのだが、かなり使い勝手
が良い。
上から2番目の昨年12月に発
売された国産のUFブッシュ
クラフトナイフは、ブレード
の長さが野外ナイフ王道の
イレブン=11センチだ。大型
ナイフと中型ナイフの良い
とこ取りの汎用性の高い長さ。
4.3インチ。
ただ、細かい作業は苦手にな
ってくる長さとなる。
ファルクニーベンはブレード
長は10センチだ。
たった1センチ短いだけで、使
用感は大きく変わる。
そして、軽作業等でも使いや
すい長さは8センチが一つの
目安となるだろう。
ただし、薪割りにも使おうと
したならば、エイトは多少短
過ぎることを感じるだろう。
ナイフの長さは、いろいろ
使ってみないと自分の中で
のモノサシ=規矩が出て
こないという現実がある。
あと、バランスと重さね。
私はある程度重量がないナイ
フは使いにくいと思ってい
る。
これは包丁でもそうで、軽い
包丁は力を加えないとなら
ないので使いづらい。
ナイフも適度に重たくないと
私は使いにくいと感じる。
ALTEMAやファルクニーベン
が良いのは、その絶妙な適度
な重量感がもたらす安定性だ。
刀もそうなのよ。
やたら軽いのは全然切れない
し、重きに過ぎる刀は手さば
きが悪く、戦闘武器には不適
格だ。一発試し切り用のよう
な妙な刃物になってしまう。
「適度な重さ」というのは、
実に実現が難しく、日本刀の
ような一品注文品ではない量
産品のナイフでそれを実現さ
せるのは、相当な設計とテス
ティングの練りが必要となっ
てくる。
ALTEMAとファルクニーベン
は申し分ない。
ALTEMAに至っては、本歌バー
クリバーよりもバランスと重
量配分が良い。
ファルクニーベンF1などは、
身幅もスリムながら肉厚もあ
り、信頼できる。
「持ち主が生き残るために生
まれたナイフなんだなあ」と
感じる。
先に紹介した方のブログの人
が、亡くなる前に病床でファ
ルクニーベンF1に抱いた
気持ちは、「生き残る」
という事への活力をファル
クニーベンF1に見たのでは
なかろうか。
魂を揺さぶられたのだろう。
人あり。
ナイフあり。
ナイフは人と共にあり。
刀もこれまた然り。