渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

コルト ローマン

2021年06月07日 | open



実銃は1950年代に設計され、1960年代
に登場した。
このモデルガンは、1971年10月の銃刀
法改正により、日本では金属製の黒い
玩具銃が所有禁止になった以降にプラ
スティックで製造された模型銃だ。
発売は1975年だった。
製造発売元は、世界初のモデルガン
メーカーの日本のMGCだ。
海外ではモデルガンはレプリカガン
と呼ばれた。
実弾発射不能のため、ハリウッド映画
等でも日本のMGCの金属製モデルガン
が多く使われた。
実際のところ、MGCを支えたのは国内
需要よりも輸出による収益だった。
それが、国内のモデルガン需要の極端
な低下と、海外での実銃ベースの
ステージガンの発達により一気に
モデルガン総体の需要が低下して、
エアソフトガンの台頭もあり、80年代
を過ぎてからMGCは倒産した。
これはトヨタが無くなるに等しいこと
だったが、山一証券はじめ銀行が倒産
する程の時代だったので、特別なこと
ではなかったのかも知れない。

私はこのエジェクターロッドシュ
ラウドの無い旧タイプのモデルの
ほうが好きである。
いかにもコルトぽい。
ガードシュラウドがあると、なんだか
S&Wのようだからだ。


ガードがあるタイプ。S&Wコンバット
マグナムの2インチ版のようだ。


発火させたカートは洗浄してから
ピカールで磨く。


このタイプのMGCグリップが割れるのは
定番だ。1975年から44年経ったためでは
ない。購入後にすぐに割れた。靭性の
低いプラだったのだろう。SAAのグリップ
もよく割れた。これは内側からプラ板で
補強してある。


このMGCのコルトローマンが日本の
映画界とドラマ界に与えた影響と
功績は大きかった。
ドラマなどで使われる刑事の銃は
全部がMGCのこれを使った。
エジェクターロッドガードの無い
このタイプ。


今となっては、この1975年の個体も
貴重だが、MGC製のホルスターその
ものが貴重なような気がする(笑)。


このMGCローマン。
実は中高で流行った。
小学生の時は異様にSAAが流行った
が、それは私が仕掛けたブームだった。
だが、高校の時のローマンブームは
巣鴨に住むマーティンD-35弾きの
奴が流行らせた。
ローマン、という語が同級生たちと
話題に出たら、「あ、俺持ってるよ」
てな奴らがいつの間にか大勢いた。
そういう、静かなブームというのは
なかなか面白い。
あれと一緒だよ。
その昔に一般的だった「肥後守?
俺も持ってるよ。当然」みたいな
感じ(笑)。
まあ、めんこ、ビー玉、ベーゴマ
の類と同種ですね。
知らんけど。


この記事についてブログを書く
« メンチカツ | トップ | 風景への憧憬 »