【メキシコ原産、学名から「ラッセリア」とも】
オオバコ科(またはゴマノハグサ科)ハナチョウジ属の常緑低木(高さ50~120cm)。原産地はメキシコで、日本には明治時代に渡ってきた。枝はよく分枝し弓状にしだれて赤い筒状花(長さ2~3cm)を下向きに付ける。花の先端は4つまたは5つに裂けて開く。最盛期には無数の花が咲き乱れ、まるで滝のように流れ落ちる。
学名は「Russelia equsetiformis(ラッセリア・エクイセティフォルミス)」。属名は18世紀の英国の医師・植物学者、アレクサンダー・ラッセル(1715頃~1768)の名前に因む。ハナチョウジはこの学名から「ラッセリア」とも呼ばれる。種小名の語源は「エクイセツム属のような形の」。エクイセツム属の和名はトクサ属で、葉が退化して緑色の茎だけが目立つ様子がトクサ(砥草)の仲間に似ていることによる。
和名は花を横から見ると「丁」の字に見えることから。花は赤い色が一般的だが、白やピンク、クリーム色なども。英名では「コーラルプラント」や「ファイアー・クラッカープラント」とも呼ばれる。鮮やかな赤い花を珊瑚(サンゴ)や爆竹(花火)にたとえた。日本でも「バクチクソウ(爆竹草)」と呼ばれることもあるようだ。もともと熱帯育ちのため寒さにはやや弱いが、暖かい地域では春から秋まで長く咲き続ける。