私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

いよいよ楊貴妃の登場です

2015-12-03 18:14:39 | 日記

 白居易は「中唐」の詩人で、8世紀の終わりごろ活躍した人です。楊貴妃は「盛唐」の人ですので50年前後の開きはあると思いますが、大体、同じころの人ですから、彼女の悲劇は、直接にそれを耳にしていたのではないかと思われます。

 さて、これからいよいよ長恨歌を読みます。でも、これを全部読もうと思いますと、賤学な私自身相当な負担にもなり、その読み方は難解すぎます。そこで、これから私があまり勉強しなくても、まあ、これぐらいなことは知っておるという部分だけを抜粋してお話してみたいと思います。まず、最初の部分から

 漢皇重色思傾國  御宇多年求不得 
 楊家有女初長成  養在深閨人未識 

 敢て、「漢皇」と書いておりますが、唐の玄宗皇帝です。彼は、我々男性の同じで非常に美しい女性が好きで、絶世の美女(傾国)を自分の奥方にしたいものだと常々思い、「王昭君」や「西施」のような美しい女性を探し求めておりました。しかし、そのような女性を見つけることはできませんでした。
 しかし、その時、楊家にいる娘も、ようやく一人前の大変美しい女性に成長していたのですが、楊家の奥屋敷で育てられていため、そんな傾国の美人がこの長安にいようとは想像だにしておりませんでした。世の人も同じで、誰一人として知る人はいなかったのです。

 「漢皇色を重んじ傾国を思う 御宇多年求めても得ず 楊家に女ありて初めて長成す 養われて深閨にある人未だ識らず」

 と読んでいます。