“新承恩澤時<ハジメテオンタクヲウケシトキ>”。それ以後、皇帝のお側に侍る楊貴妃で
“雲鬢花顏金歩搖
芙蓉帳暖度春宵”
雲のようにふわふわと盛り上がったえも言われないような髪、、まるで花のようなあでやかな美しい顔、更に、それらの彼女の自然に備わっている美しさを引き立たせるような美しい音色を奏でる皇帝から送られた歩揺を身に着けていたのです。
「校本古文前集」には 「歩揺」とは「首飾」だと説明がついてあります。普通は、これを「髪に付けた飾りだ」と、説明がしてありますが、私は、この本と同じように、今のネックレスではないかと思っておりますが???。
「芙蓉帳」とは「ハス」の花柄模様のカーテンのことです。刺繍を施されたカーテンだと限定している解釈書もありますがどうでしょうか。そのような帳のある部屋で、楊貴妃と皇帝の過ごす春宵は静かに「渡る」(過ぎゆく)のです。ここで私に分からないのが「暖}です。「カーテンが暖かい」では説明になりませんが、どうでしょうか。もう少しこれを「エッチ」的な内容に考えるのがよいかもしれませんが???どうお思いでしょうか、ご意見をお聞かせください。
雲なす鬢 花なす顏<カンバセ> 金の歩搖
芙蓉の帳<トバリ>は暖かにして 春の宵は渡る
声に出して御読みください。何か華やかで浮き立つような気分にさせてくれます。