発見から100年目での実用化
住友電気工業の「超伝導ケーブル」電流量が200倍に
1911年の4月8日、オランダ・ライデン大学の物理学者カマリン・オンネス教授が、超電導現象を発見してから100年目の今年、日本ではMRIよりもさらに身近な用途に超電導が本格的に使われようとしている。
1980年代後半に「超電動ブーム」が起こり、電線の電気抵抗をゼロにして、送電ロスを防ぐ新技術として、多くの企業が参入したが、余りにも技術的ハードルが高く、開発を断念する企業が続出。
この「夢の技術」への参入から40年、地道に研究し続け、ついに工業製品として量産化につなげた企業が住友電気工業だそうだ。
40年間というのはすごいと言わざるを得ない。大企業ならではの研究とも言えなくもないが、でも、この間に開発チームは、会社内では「会社を辞めろ」とまで言われたが、それでもあきらめることなく研究を続けた結果、2003年に転機が訪れ、不純物がきわめて少ない「加圧焼成法」を開発し、同じ太さの銅銭とすると200倍もの電流を流せるものの実用化へメドを立てたとのこと。
これは、世界市場を席巻する新技術が着実に育っていることだろう。
応用範囲は無限で、発電所からの送電ケーブルを使うと送電中の損失は半減するという。今後、超伝導モーターは船舶や電気自動車の性能を大幅に向上させ、MRIは持ち運べるサイズになるという。
当面の市場は2~3兆円と想定され、用途開発が進めばその規模は更に膨らむとのこと。
まさに、日本の稼げる技術100のうちの1つとして、トップバッターで紹介されている。
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