よかど!鹿児島

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10年鹿児島県工業統計/鹿児島の話題・情報(106)

2011-10-27 06:27:48 | 鹿児島の話題・情報

鹿児島県は2010年の工業統計調査(速報)

製造品出荷額は低水準、従業者数は0.3%減とほぼ横ばい

鹿児島県が2010年の工業統計調査(速報)をまとめた。調査結果によると製造品出荷額は前年比3.9%増の1兆7815億円だった。過去10年間で3番目の低水準であった。

 09年のリーマン・ショックに伴う世界的不況の影響で08年の2兆503億円から16.3%減の1兆7151億円に落ち込んだ製造品出荷額。やむを得ないと言えば、いえないが、10年も4%に満たない伸びに終わっており、大幅な伸びは期待されたが、難しかったようだ。

 業種別出荷額でみると、電気、窯業、電子がそれぞれ41.0%、39.1%、15.1%増と大きく伸びているが、全体の3割強を占める食料、2割の飲料はそれぞれ3.4%、7.1%減少している。電気、窯業、電子の増加は、液晶テレビや多機能携帯電話需要に支えられた結果であり、リーマン・ショックの影響が薄らいでいることを受けた結果と言われているが、食料、飲料の減少は、部分肉・冷凍肉出荷額が減少していることなどから、宮崎で発生した口蹄(こうてい)疫が影響したとみられている。

 県は今年の3月には、製造品出荷額を11年からの5年間で09年の出荷額より約10%増の1兆8935億円にする目標などを盛り込んだ「かごしま製造業振興方針」を策定しているが、現在のような世界経済が混沌としている現状では、厳し差も予想される。

ただ、このまま製造品出荷額が低調では、雇用にも影響する。今成長が期待される鹿児島の食の加工製品化に更に力を注ぎ、農業法人の規模拡大や企業の農業参入を促し、この厳しい時に鹿児島が力をつけるべきチャンスと捉えるべきではないだろうか。

鹿児島県は、農業産出額こそ全国4位と上位にあるが、製造品出荷額は37位と下位を低迷しており、地域資源を生かした産業育成を振興の柱に据えた県製造業振興方針からすると、鹿児島の特食である食産業を鹿児島の基幹産業として、県勢発展を図るためには、製品出荷額を高めるための施策が喫緊ではないだろうか。

 10年の出荷額1兆7815億円、今後2兆円、3兆円にと上積みしていくべき取り組みを期待したい。

             

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