奄美沖浅い海底にレアメタル優良鉱床の可能性
熊大准教授が先月発見
先週、地元紙に標記タイトルで、奄美沖にレアメタルの情報が報道された。
鹿児島県・奄美大島の西北西約50キロ、深さ約480メートルの海底で、レアメタル(希少金属)のアンチモンを高い割合で含む鉱石を、熊本大学大学院の横瀬久芳准教授(海洋火山学)が発見したとのこと。
この鉱石は「海底熱水鉱床」の存在を示すとみられ、横瀬准教授は「浅い海底にも優良金属の鉱床が存在する可能性がある」としている。
海底熱水鉱床は、マグマで熱せられた海水に金属が溶け込んだ流体が、海中で急激に冷やされて一気に固められ濃縮したものとされる。
一般的には、レアメタルなどの金属が多く含まれ、アンチモンは半導体などに用いられているという。
日本では沖縄と伊豆沖などで既に確認されているが、いずれも千メートル以上の深い海底であり、横瀬准教授は9月、深さが半分以下の奄美大島沖の海底表面で、鉱床から噴出した熱水が冷えて金属が固化した「黒鉱」と呼ばれる鉱石を採取したもの。
奄美沖は水深が浅く、これまで鉱床があると推測されていた海域からは外れており、横瀬准教授は「ノーマークの場所で発見され、ないと言われていた浅い海底に鉱床がある可能性が示された。浅ければ採掘上も有利だ」と話しているようだ。
採取した鉱石を分析した九州大大学院の石橋純一郎准教授(地球化学)は「浅い海底は熱水の温度が低くアンチモンが固まりやすいため、分析結果からも浅い海底に鉱床がある可能性が裏付けられた」としている。
これが本当であれば、 鹿児島県にとっては朗報である。浅い海域のため採掘面での利点。今後、他の奄美沖近海の鉱床の可能性もあるのではという期待も抱かせる情報ではないかと思われる。今後の展開が注目される。
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