日本の2輪車メーカは「5つの現地化」で新興国を制圧
世界シェアは約5割、圧倒的な強さを誇る。
日本の3輪車メーカーは、主戦場の新興国では9割超も珍しくなく、世界シェアも半分近くを占めるという。
日本の家電、半導体、それに自動車など企業の多くが苦戦する中で、バイクだけは新興国でマーケットを抑えている。そこには、ほかの業界にない「5つの現地化」があり、それが成功の秘密という。
まず、1つ目が、「生産」の現地化である。これは、たの分野でもやってきていることである。
2つ目が「販売・アフターサービス」の現地化である。これも4輪車メーカーでもやってきているが、2輪車では、このサービス網が中国車を市場から撃退したと言われる。
3つ目が「調達」の現地化である。これも、最近他の分野もやり始めているが、これを徹底したことがコスト競争力を手に入れ、成功に結びついたと言われる。
4つ目が「開発と生産技術の機能」の現地化である。これは、電子化が進んだとはいえ2輪車はアナログ製品のために、運転した感覚や乗り心地はカタログの数値ではわからない。それを決めるのは、開発段階での素材の選択や、生産工程での溶接や組立の技術だという。開発と生産が一体となった作り込みの作業も現地で完結する。開発のスピード向上と共に品質向上にもつながるとの考えらしい。
そして、5つ目が「マーケティング」の現地化だ。現地での人気歌手等を使った商品イベントや、音楽イベント、サッカーなどスポーツの後援企業となることで、若年層の浸透を狙っているという。
この「5つの現地化」で、東南アジア市場に大きな礎を築いたのが日本2輪メーカー各社だ。このノウハウは、他の分野でも生かされるシステムだと思われるが、大変な労力と人材を要するので、大手メーカーでないとできないかと思われる。
日経ビジネス12.3.19より
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