僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

ラグビーファンのファン

2015-10-19 | Weblog
2015ラグビーワールドカップで日本が3勝1敗の好成績を残した。残念ながら目標の8強入りはできなかったものの、日本のラグビーが強くなり、世の中が盛り上がっている。

ただ、ラグビー経験があり、根っからのラグビー好きの私にはこの一時の「ブーム」は大嫌いでな出来事である。
ラグビーは自分を犠牲にして仲間を活かしボールを前に進めるスポーツだ。誰かが特別に取り上げられるのをラガーマンは誰も喜んでなんかいない。やれ五郎丸がかっこいいだの、ペナルティーを狙う時のポーズがどうだの、くだらない週刊誌の見出し記事ばかりは彼らを侮辱していると言っても過言ではないだろう。まぁ、世界を驚かせたようなラガーマンたちはそれをどうにも思っていないだろうが。

私たち(きっとラグビーファンは皆)はニュージーランドに145-17で大敗した時から、というかもっともっと以前からラグビーというスポーツが大好きなのだ。阪神ファンが阪神がどんなに弱くてもファンであり続けるように。
誰もスターを期待なんかしていない。考えられないような勇気で皆のために死ぬ(犠牲になることをラガーマンはこう呼ぶ)プレーをした人を尊敬する。笑うと折れた前歯が目立ち、怪我だらけでまともに歩けもしないのにプレーでは痛い顔ひとつ見せない。どんな不公平なジャッジがあっても審判には絶対に文句を言わない。トライを取っても喜びせず淡々としている。私たちはそんなラガーマンをを称賛し尊敬し、自分が勇気をもらう。ラグビーとはそんなスポーツなのだ。

今回の成績で、ラグビーを好きになってくれる人が増えることはとても嬉しいが、五郎丸のファンクラブに入る、でもラグビーは弱くなったら応援しない。そんなにわかファンに分かるほどラグビーは底の浅いもんじゃない。

私の友人に、阪神のファンではないが、阪神ファンのファンだという人がいる。阪神ファンとってはもっともうれしくありがたい存在である。
阪神ファンはとにかく「弱い阪神」が好きなのだ。それはとりも直さず皆弱い自分と阪神を重ね合せているからである。自分自身の弱さを認めてくれている。これぞ阪神ファンの理想のあり方である。阪神ファンを知れば阪神の本当の魅力がどういうものなのか分かるのである。。
ということで、今回ミーハーな考えでラグビーファンになろうとしている方は、是非ともラグビーを好きになる前に、まずラグビーファンのファンになられてはいかがだろうか。