僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

0点

2013-10-30 | Weblog
55歳にもなると、人生でいままで分からなかったことが分かるようになってくる。
正しくは分かるというより「悟る」が正しいのかも知れないが。

今までは人生70~80点でいいと思っていた。きっとそれが「普通」だと思っていた。
でも、最近、主に音楽で色々な人と知り合う機会が増えて考え方が変わってきた。

皆、ものすごい苦労をしている。でも皆、決してそれを表に出さない。
皆、仕事の話なんて一切しない。でも皆、きちんと仕事をしている。
どんなことにも、嫌いとか嫌だとか言わない。
小さなことにも感謝し、誰にでも尊敬の念を抱いている。

この人たちに囲まれていると、70~80点なんて求めている自分がホントにあつかましいと思ってくる。

人生、最後に0点だっていい。生きてるうちにはマイナスなんてのがあってもそれでもいい。
誰かに感謝できる。誰かを尊敬できる。
そう思えるだけで、幸せなのだから。



言われた通りしない

2013-10-08 | Weblog
孫3人がとてもややこしい(笑)。とにかく親の指示には絶対と言っていいほど従わない。

それでも、この世のものとは思えないほどの澄んだ笑顔と可愛らしい声で「抱っこ」と言われると何もいらなくなる。
この世の全ての人の愛情を受けた、すやすやと眠る顔を見ると、笑顔以外にすることがない。

親の言うことをちゃんと聞く子供なんて気持ち悪い。
今しかできないことをちゃんとやる子供でいて欲しいし、娘夫妻にはそうさせてやる親でいて欲しい。
今のところどちらもちゃんとできているようで安心している。

こんなことを書いている張本人が、言われた通りしないのは困ったもんだが。

自分よりチーム

2013-10-03 | Weblog
本格的にアコースティックバンドを始めてから3年近くが経つ。
初めてライブをした時は、自分たちより上手いバンドばかり(今もそうだが)で、その人たちより下手くそな自分たちのことがとても恥ずかしく思え、ステージでは必要以上に入れ込んで緊張したり、同じようなミスを繰り返したりしていた。
でも、年数を重ねるにつれ、上手い・下手なんてのはバンドの価値にほとんど関係なく、ようするに個性を発揮できているかどうかが、バンド(orソロ)の価値を決めるものだと分かってくると、共演するミュージシャンは、好き嫌いはあっても、皆尊敬できる人たちばかりだと思えるようになってきた。そうすると、「自分たちは自分たち、他の誰でもない」という気持ちでステージに立てるので、緊張感が和らぎ、自然と笑顔がでるような演奏ができるようになり、結果、オーディエンスにも喜んでもらえるようになる。

そういうことが分かり始めた昨今、もうひとつ分かったことがある。いつの間にか「自分のことは後回し」になっていることだ。
プロ野球選手が、「とにもかくにもチームが勝つこと。自分のことはどうでもいい」と言っているこの心境そのものなのである。何より自分が一番大切な私としては自分でも理解し難いのだが、この心境がものすごく理解できるのである。

私はギタリストなので、ギターを褒めてもらえればもちろん嬉しいが、それよりも、ハーモニーがよかったね、とか、いつも安心して聞いていられるよ、とか、癒されるよ、と言ってもらえるほうが数倍嬉しい。もしNO.1ギタリストという称号がもらえるとしても(500%ありえないが)、それよりもNO.1バンドの称号が欲しい。

この3年間で、私のギタースタイルは、いつの間にか、「目立ちたい」から、「バンドを生かすようなギターを弾きたい」に変わっていた。
それは、同じ3年間で、他のバンドを尊敬できるようになっていったプロセスと全く一致する。
つまり、自分が後回しにできるのは、先に立つものが、他人への「尊敬」であるからだ。

チーム(バンド)とはいかに素晴らしいのだろう。ただただ、全ての出会いに感謝するのみである。