明日はひなまつりです。
当地方ではまだまだ旧暦で行事が行なわれますので、今から一ヶ月後の四月三日まで人形が飾られます。
市松人形を出してみました。髪を整え、顔を見ますと母に見えました。
目の大きな、少し悲しげな表情をする人でした。
普通娘を思いますのに、不思議な感情でした。
「お母さん・・・」昨日は薄曇りの後に、雨になった日でしたが、鶯の声も聞きました。
対岸に聞こえる、まだ初鳴きのか細い声にも「あっ お母さん」と思いました。
母が逝って二年と半年。一番会いたい人です。
「もうこれくらいにしなさい」母の名言で、夫との結婚を決めた時、次に来る三月三日に「うれしいひなまつり」の音楽が流れる中、披露宴に向かうのが、三姉妹の長女のささやかな希望でした。
夫は聞き入れず出会いから、四ヶ月後には結婚式になりました。
枯れ葉舞い散る秋の日のことでした。
春三月が秋になったその訳は・・・知らないわけではないですが、風がし~っと唇を押さえます。
お母さん 何とかやっておりますよ。
“これくらいにした人”は今日もみぞれ混じりの寒い日に、白い球を追いかけています。
貴女に誉められたくて、私も最近必死です。
お母さん 明日はひなまつりです。
貴女の髪を撫でながら、聞き逃した音楽と、私を待っていそうな貴女に献杯を。
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