バラの住人

花弁の中の小人を探す そんな小さな日記です
もしもあなたが見つけても どうぞ秘密にして下さい(笑)

月曜便り3 「旅愁」

2011年10月24日 | 旅 紀行
    
 ♪丹波篠山 山家の猿が 

    花のお江戸で芝居する ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ 

 ♪雪がちらちら 丹波の宿に 

    猪がとびこむ牡丹鍋 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ



谷あいに雲が下り、歌が聞こえて来そうな不思議な光景に出会いました。


 平成の大合併で区分が難しくなった場所に、兵庫県は丹波市と篠山市があります。
全国的には“丹波篠山”と一括して呼ばれていますが、自治体は二分され非常に分かり難くなりました。

私達が但馬の定宿に向かう中ほどに、この丹波市があります。



地域は雨で、冒頭の映画のプロローグのような光景に出会う事になりました。


2011.10.22(土)~23(日)
終末、Jに「温泉に行きたい病」が現れて、小雨に煙る丹波の山々を見やりながら、私達は北近畿自動車道を但馬に向かっていました。

 

わたくしがあまりに上手にデカンショ節を歌うものですから(笑)、旅情気分が一気に盛り上がります。

「しあわせだなぁ。僕はこうしているときが一番しあわせなんだ」いまだに本心が分からない、Jのお決まりのセリフも飛び出し、思わず「ワタシも・・・」

猿も猪もあっけに取られる、名優、狐と狸の道行きです。



丹波や篠山は、特産品の黒枝豆の最盛期です。
いたるところで見かけるようになった黒豆入りパンですが、道中のサービスエリアで買ったこのパンは、ことさら美味しく感じましたが・・

 

食べものが美味しい・・・正に秋ですね。


無事に到着したいつもの温泉のいつものお宿でも、創意工夫を尽くして下さった秋の味覚に触れ、駆けて来た道を遠く感じる事もありませんでした。

 


 
 
 

「福寿草」の大おかみとお嬢さんはお料理上手で、今回も胸キュンのものに出会いました。

 

左はサトイモの茎で作られた「ズイキの酢の物」。
乾燥された保存食品がよく使われるそうですが、おかみさんは旬の今、生を使って下さいました。
柔らかくて、ゴマよごしの繊細な味付けに思わず「これは?」とお尋ねしていました。

右はトウガラシの葉の佃煮です。召し上がった方は大勢いらっしゃると思いますが、何とも美味しいものですね。

ズイキはJの母がお乳の出ない産後の私に、良く効くからと下さったことがあります。
どうして使ったらいいのか分からない私は使いませんでした。
おばあちゃん。ごめんなさい。

トウガラシは実母の父、わたくしのおじいちゃんが大変上手に煮付けて大好きでした。

食べ物は思い出の味で、それは何故か優しかった人に繋がって行きます。


もうすぐJの野球チームの近畿大会です。
控えの夫にも一回くらいは出場のチャンスがあるやも知れずと体づくりに余念がありません。

四回の入浴は肩に効果をもたらしたようで、軽くなったと喜んでいます。


段々小さくなっているようなJの肩に、ウルトラ元気はもう何年もないのだからとしんみりします。

人生のロングラン公演にもいつか幕の下りる時がやって来ます。

老優ふたりが、これが真実の演劇だったねと共に拍手が送れるような、そんな幕引きをしたいものです。


小さな旅は、秋の季節に旅愁を残して・・空がまた少しづつ、高くなって行きました。


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