


週末は実家に帰って、父の逮夜に参加します。
妹が夕食を用意してくれますが、昨日は珍しい「どて焼き」でした。
牛すじ肉とコンニャクを甘味噌で煮込んだ「大阪名物」。
下町大好きの我々には、またとない煮込み料理です。
ボランティアで青少年を守る「夜回り」をしているJも立ち寄って、急に寒くなって来た夜を、姉妹は父の祭壇を前にして温まりました。
この日は定刻に、姪を含めたオンナばかりで父に詠歌を捧げました。
周りはいつも女性で、雌ネコも参加した細声のご詠歌が短日のしじまを流れて行きます。
関西三十三ヶ所の千手観音を巡る、広く知られたお経ですが、書写山円教寺、法華山一乗寺。段々と地元に近づく寺々に、
「ありまふじ、ふもとのきりは、うみににて なみかときけば、おののまつかぜ」隣接市の東光山菩提寺に来ると、唱えながらも父への思いが深まります。
深まれば・・・(父が)少し遠くなるような、やはり淋しい秋の灯明です。
逮夜には遠縁、地縁と父の霊前にありがたい供物が並び、帰り際に妹が、参列者に皆様のご厚志を分け与えてくれます。
その中にわたくしの友人で、こちらは東風の国から届いたお供えがありました。
おそらく父の長い人生でもあまり口にする事のなかった銘菓だと思われます。
家族が喜び(笑)おそらく父も有り難く、かたびらの手に携えて、三逮夜の塚を越えて行ったと思います。
「お姉さん、この立派な箱はお姉さんに。有り難かったとお伝えしてね」

父を守るような五黄のトラ絵は、私の宝箱になりました(笑)


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