昨日は八聖亭の八天の会へ。
八聖亭へ行くのは初めて。
福島の駅から商店街を進んでいく。
駅からは意外に距離があった。
横長の会場。
トイレが一つしかない(楽屋にもう一つあるようだが)のは不自由だな。
「鷺とり」(天使):△+
初めて見た。
最初にこの日の会の流れを説明したのだが、喋り方がどうも不安。
ネタは、声が大きく、通るのが良い。
ところどころ噛んでいたが、まあ、安心して聞いていられた。
八天の仕草、語尾の言い方などをそのまま移していると思うのだが、
何となく面白いところがあって良かった。
無駄な首の動きが多かったかな。
「兵庫船」(八天):△+
何となくマクラを振ってネタへ。
声が大きく、櫓・櫂などの仕草も大きい。
所の尋ね合いが多い。少しバランスが悪い気がする。
全体には別に悪くない。
特に個性的な何かがある、という訳でもないが、
濃い目だがきっちりと人物描写されていた。
「鰻谷の由来」(生喬):○
マクラは「らくご道」の前説の「豪華客船」の話。
八天の「兵庫船」で入れていなかった「板子一枚下は地獄」などを出すのは
イマイチかなあ。仕方ないかも知れないが。
「優先順位」の話は入れておいた方が良いと思う。
ネタはもっともらしくやっていた。
それが全てみたいなネタなので、良かったと思う。
調べたことを細かく入れて信憑性を高めていた。
「高津の富」(八天):○
マクラは大川町について少し説明。
最初のホラ吹きのおやっさんを声を変えて作っている。
まあ、仕方がないか。
もう少し「喋っているうちにどんどん調子に乗って、話も大きくなっていく」感じが
あった方が良いと思う。
去った後の「金があったらホラ吹くかい」は良いが、
「大金持ちのお坊ちゃま」まで言うと、ちょっと行き過ぎかな、という感覚。
2番に当たる男も少しクサ目。
動きも激しく付けており、分かりやすくて良い。
ホラ吹きのおやっさんが当たるところも丁寧。
全体に動きや声での人物分けなどクサく、丁寧にやっている。
ただ、それだけでは何か不足のあるネタだと感じる。
何があれば良いのか、よく分からないのだが。
「茶屋迎い」(八天):○-
「飲む打つ買う」「芝居こんにゃく芋蛸南京」を振ったので「親子茶屋」か、と思ったら
このネタに入っていく。
「茶屋迎い」は久し振りに見た。雀三郎ライン。
前半は繰り返しの話なのだが、
少し最初の熊さんの話が長いかな。
後は程良く、権助から着物を借りて新町へ。
少しハメが大きいかな。
権助と思っている若旦那達の会話で、
「帰る」と言わないのだが、それはいいのかな。
サゲの「若旦那のお帰りだっせ」につながる設定がないのは嘘なのでは、と感じた。
まあ、変に入れるとサゲのドンデンが弱くなるから、
嘘を承知で入れないのかも知れない。
他所事の「賛美歌」「春雨」「いろは送り」もクサ目にやり、
そこに強めにツッコんでウケを取っていた。
馴染みだったのは7,8年前、という設定。
けっこう最近だな。
個人的にはもっと以前、
まだ若旦那が産まれる前、というイメージだった。
確かに芸者がそこまで長い間、思いを持って勤めを続けている、
というのは不自然かも知れないが、
店が危なかった時期はけっこう前にして、
若旦那はそんな頃を全く知らないから今遊び呆けている、とする方が良いと思う。
長い間を置いて合う方が盛り上がると思うし。
そのあたりの思いを込めずに発した科白があった。
少し勿体ない。
それもあって、抱く流れが個人的には少し唐突に感じられた。
けっこう満腹。
帰りは梅田まで歩いた。25分くらい。
JR1駅だけ乗るくらいならば、今後は歩くようにしよう。