
大好きなヒーローは
たしか
公衆電話で
着替えていた
特殊スーツを
身につけないと
天空を
渡り歩けなかった
大好きなヒロインは
そばかすだらけだった
柄にもなく
でも
清いココロで
王子さまを
待ちわびていた
24時間
強気なヒトなんて
いない
24時間
カッコイイままなんて
いられない
瞬間を全うするコトの
醍醐味を知る
欲張りでも
浅はかでも
瞬間の連続が
経験であり
人生であるコトを
痛いくらい
感じる
日々に
真のヒーローは
誰かを守れるヒト
じゃない
真のヒロインは
誰かに守ってもらえるヒト
じゃない
ただ
ただ
自分の生き方に
責任を持てるヒト
だ
自分の生き様に
誇りを持てるヒト
だ
ファスナー ~Mr.Children~
昨日 君が自分から下ろした
スカートのファスナー
およそ期待した通りのあれが
僕を締めつけた
大切にしなきゃならないものが
この世にはいっぱいあるという
でもそれが君じゃないこと
今日 僕は気付いてしまった
きっと ウルトラマンのそれのように
君の背中にもファスナーが付いていて
僕の手の届かない闇の中で
違う顔を誰かに見せているんだろう
そんなの知っている
帰り際 リビングで僕が上げてやる
ファスナー
御座なりの優しさは 今一つ
精彩を欠くんだ
欲望が苦し紛れに
次の標的(ターゲット)を探している
でもそれが君じゃないこと
想像してみて少し萎えてしまう
もしも ウルトラマンのそれのように
総ての事にはファスナーが付いていて
僕が背中見せているその隙に
牙を剥くつもりでも
信じてみる値打ちは
あると思えるんだ
きっと 仮面ライダーのそれのように
僕の背中にもファスナーが付いていて
何処か心の奥の暗い場所で
目を腫らして大声で
泣きじゃくってるのかも
きっと ウルトラマンのそれのように
君の背中にはファスナーが付いていて
僕にそれを剥がし取る術はなくても
記憶の中焼き付けて
そっと胸のファスナーに閉じ込めるんだ
惜しみない敬意と
愛を込めて
ファスナーを…