
行きたい場所へは
赴いた方がいい
理由なんてのは
あとからだ

川棚にある
片島魚雷発射試験場跡
戦争遺構の
この場所は
いまでは
観光スポットとして
人々を
魅了している

朽ち果てていく
危うさ
と
当時の情景が
浮かんできそうな
モノ哀しさは
単なる
好奇心だけを
充たすために
訪れた訳じゃない
そう
想わせる
与えられた時代を
生きるしかなかった
人々にも
きっと
夢が
あっただろう
愛するモノが
居ただろう
闇を
駆け抜けた先に
それらが
待っているんだ
と
一抹の希望は
きっと
さいごの
時まで
捨てずに
見据えていたのだろう
ワタシたちは
無いモノばかりを
つい
憂いでしまいがち
だけれど
毎年
この
季節を
迎える度に
そんな
自身を
戒めなければならない
そう
想う
あの夏
を
忘れない
ヒトの生命よりも
大切なモノなど
在るだろうか
あの夏を
忘れない
あの時代が
遺してくれた証
に
そう
誓う