1月最後の日
に
世界最後の日
みたいな
悲痛な面持ち
で
友はやってきた
キリキリと
傷口から
音がするくらいの
痛みを抱えて
話を聴くコト
美味しいモノを
共に
食すコト
そんな
気分転換にしか
付き合えないけれど
帰り際には
すこしだけ
いつもの笑顔を
のぞかせてくれた
見送ったのち
友の願いが
叶うようにと
また
いつかの自身に
重ねるかのように
お百度詣り
ならぬ
わが家への
8キロばかりの
宵待歩行
空気は冷たく
澄んだ宵闇は
一歩一歩を
確実なモノとして
刻んでくれた
理想とは
積み重ね
または
偶然の一致
なりけり
はたまた
ずっと
憧れ
手を伸ばし続けていく
夢幻郷なり
友の未来
が
望むモノで
在りますように
友の未来
を
臨む
この宵待歩行
が
新しい朝へと
繋がりますように
「宵待歩行」 〜銀色夏生〜
霧にぬれて
ところどころの電灯で
足元をたしかめて
宵待草のともる野を行く
月の光を集めたような黄色だ
囁くようにさいている
もはや 手段は何もなく
打ち寄せる波のような日々
露にぬれて 悲しみに
ほほえむ僕に この夜空
あなたとも会えず
あなたとも会えずに