軸先を砥草で…
軸表装の軸棒をどうしようかと考えていましたが、ちょうどよいラワンの棒があったので、これを利用することにしました。
直径25㎜の丸棒です。
普通の軸表装の場合、軸棒に軸先を取り付けるのですが、手持ちの軸先とは直径が合わないし、だいたい加工が面倒です。
簡易的な軸ですから、そこまできっちりやらずに、むしろ創作的に自由に軸先も考えてもよいと思うのです。
今回は軸を軸先の部分の延長として、軸幅から両側に35㎜ずつ出るように切ってから、両側を塗装して仕上げるつもりで作業をはじめました。
丸棒を切ってから、普通はサンドペーパーの登場です。
でも、目の前に砥草があるので、代わりとしました。
我が家の庭では、草丈1m程の大きめの立派な砥草が抜いても抜いても出てきます。
もちろん、ある程度は残しているのですが、専ら観賞用で、なかなか砥草本来の使い方をしてはいませんでした。
ところが、使ってみれば代わりどころか、この方が気持ちよく削れる感じです。
江戸時代までは、サンドペーパーなんてなかったのですから、きっと砥草で磨いていたはずです。
昭和に入っても、いや、今でも砥草を使っている人がいるかもしれません。
とにかく、ラワンの木目がきれいに出て、このままでも使えそうになりました。