華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

精神力と急変

2024年05月14日 20時16分00秒 | Weblog
今日も朝からお仕事。
ずっと同じ部屋を担当しているけど、患者さんは入れ替わっている。さすが急性期。展開が早い。

先の3日間は忙しくて休憩にも行けないぐらいだったけど、今日は椅子に座る余裕があった。「たまにはこんな日があっていいよねー」と思ったのも束の間。
「母の様子がおかしい」
と息子さんが言ってきた。
先のブログでエネルギーが消えかかっているように感じると書いた高齢の患者さん。容体は良くも悪くもならず。でも今朝は急に頭がハッキリとして、息子さんとの会話も弾んでいた。「峠越したんだ。こんなことあるんだ」と感動を覚えたぐらいだった。
息子さんに呼ばれて病室へ。意識はあるけどウツロ。ヴァイタルを取ったら酸素飽和度がえらく低い。酸素吸入の量を上げても改善しない。どこか痛いところある?と聞いたら「胸が痛い」という。もう私では判断ができなくなって“スタッフコール”。これを押すと病棟の看護師たちとドクターが駆けつけてくれる。
幸い担当のドクターたちが病棟内におり、すぐに対応を代わってくれた。でもドクターたちはもう“その時”が来たと感じていたようで、あまり多くの指示を出さず息子さんと病室の外でお話し。結果、終末期看護となった。患者さん自身は早くからそれを望んでいたけど、飛行機の距離に住む息子さんを待っていたと思われる。昨日は息子さんがその決断ができなかったけど、今日の急変を見て心が決まったっぽい。
今朝の患者さんはもう息子さんのためだけに一瞬良くなったとしか思えない。奇跡というか不思議なことってあるんだと改めて思う。
帰る時にはもう意識はなかった。今夜、どうかな。

こんなことがあったので、やっぱり今日も忙しくなった。休憩には行けたからヨシとする。
でも疲労度がハンパないのを自覚中。帰りの車の中では少し意識が飛んでいた。前を見てるし、目も開いてるけど何も見てない、みたいな。
明日もう一日働いたら三連休なのでもうひと頑張り。

現在の病棟に残ることもできそうやけど、こんなに疲れることを今後もしばらく続けていけるかどうかわからない。50歳を過ぎてする転職ではないような気がしている。ただリハビリ病棟に戻る気にも今はなれていない。まだ考える時間はたっぷりあるからしばらく悩むとする。

夕食を終えてソファでゴロゴロしている。簡単なエクササイズとストレッチをするためにエネルギーを溜めているんだけど、今夜はもうそれらもせずに寝る。疲れ方がややエグい。
明日も頑張ろう。
いいシフトになりますように。

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